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ボールドウィン効果

サイエンス

ボールドウィン効果

ぼーるどうぃんこうか

Baldwin effect

アメリカ心理学者ジェームズ・マーク・ボールドウィン(1861–1934)が提唱した進化の理論。

繰返し起こる環境の作用、社会慣習や学習など、遺伝子にコードされた情報*1以外の要素が、生物個体の発生に影響を及ぼすことを通じて進化に果たす役割を強調し、表面的にはラマルクの主張した獲得形質の遺伝のように見える現象が、ダーウィン進化論を基に説明可能であることを示唆した。

遺伝情報に依らないこれら柔軟な適応メカニズムは、環境の変化度合が大きい時には、より有効に生物個体の生存を効率的に助けるために、新しい遺伝子の選択による固定的な適応手段(たとえば本能)の獲得を妨げるように作用するが、逆に環境が恒常的であれば、固定的な類似機能を持った遺伝子によって重複さらには置換される傾向を自然選択は支持することが予想される*2

*1DNAの発見などを通じて遺伝子の概念が鮮明になるのは彼の死後だが、ここでは今日的な意味をより重視した。

*2:関連:遺伝的同化 ― wikipedia:en:Genetic assimilation