マーシャル・マクルーハンが、その一連の著書において主張した、「内容それ自体より伝えるメディアの形が重要であるとする」考え方。
メディア論―人間の拡張の諸相
オーウェン・バーフィールドやルイス・マンフォードは、近代におけるひとつの技術、ひとつの概念がもたらした「世界観の変容」をことのほか見事に描き出す。 マンフォードのことば ガラスは世界を一つの枠内に入れるに役立ち、現実のある要素をいっそう明瞭に見えるようにし、枠によって仕切られて鋭くかぎられた視野に、人々の注意を集中させたのである。 中世のステンドグラス、そしてガラス窓のあとに、望遠鏡や顕微鏡が続々と登場してゆく。自然が異なる相貌をもつ、裸眼でみたままの世界はほんの一面でしかないことを初めて気がついた瞬間、それを現代人は想像できるだろうか? 当時、その影響は深甚であった。視野の拡張は思考の拡張、…
世織書房、1998年 書籍目次 プロローグ 第1章 新教育の地平第2章 若きベンヤミンの思想形成第3章 言語・経験・メディア第4章 メディアと教育第5章 教育理論の構築第6章 「経験の貧困」と教育理論第7章 マスメディアと教育第8章 教育理論の時間的次元 エピローグ
世界社会という概念の意味に疑問を呈するだけの理由は、十分にある。しかし、経済がグローバル化し、政治が国家の枠を超え、世界規模のコミュニケーションが日常的現象となっていることに、疑問の余地はない。だから、私が言いたいのは、こうである。ポストモダンという形で省察され、確認された現代(以下、モデルネは、原則として〈現代〉と訳す)とは、世界コミュニケーションの時代にほかならない。それは、もはやプロメーテウス(生産)の時代ではなくヘルメース(コミュニケーション)の時代なのだ。 世界コミュニケーションの時代を特徴づけるのは、何よりも、知覚の対象が〈世界〉ではなく〈コミュニケーション〉になるということである…
先日、ゼミの友人と神保町で一席設けた。 僕は法学部卒だが、所属していたゼミは憲法21条の規定する「表現の自由」とマスメディアの報道、そしてメディアの倫理のせめぎ合いを研究するゼミだった。 そんな訳で教授からは報道、特に新聞報道に関する金言を多くいただいた。 「なぜ新聞を毎日読まなければならないのか。それは皆さんが読んでいる漫画週刊誌のようなものだと考えてほしい。 漫画作品を一週間飛ばして次週の号を読んだらストーリー展開がわからなくなってしまうだろう。新聞報道も同じだ。 新聞も毎日の報道内容は繋がっており、それを毎日読むことで一本のストーリーが見えてくる。 だから、新聞は毎日読み続けることが大切…
マーシャル・マクルーハンと「メディア論」 「ホットなメディア」「クールなメディア」 人を「熱く」するメディア、「冷たく」するメディア インターネットは「熱い」?「冷たい」? 情報がシャワーのように降る現代で 1960年代に世界的な話題となった文明批評家のひとりに、マーシャル・マクルーハンという人がいます。 「メディア論」を始めマクルーハンが残した難解な各書籍や論文は今でも様々な議論を呼んでおり、特に注目されているのが「熱い(hot)メディア」と「冷たい(cool)なメディア」があるという概念です。 マクルーハンの「メディア論」から、現代の広告業界が参考にしたいポイントをご紹介します。 マーシャ…
【目次】 「5ちゃんねる」利用は寛容性を高める 「フィルターバブル」はそんなにない? 「なぜその本を読んだか」は面白い 節穴読書に開き直る 「5ちゃんねる」利用は寛容性を高める ネット社会と民主主義 有斐閣 Amazon インターネット利用と民主主義のあり方との関係について、アンケート調査と統計的手法を駆使して論じた本です。 ▽ネット利用による政治的意見への選択的接触はさほど起こっていない▽自民党の継続的な支持層であることと有意な相関があるのは「経済的自由主義」「ナショナリズム」「男性」「経済的ゆとり」「朝日新聞以外の新聞閲読」「産経ニュースの閲覧」▽Twitterや「5ちゃんねる」の閲覧は異…
久々に。 Facebookからの転載。 金魚鉢(スタジオ)でも見れば良いですが、あなたが楽しむテレビやラジオ番組には沢山の製作スタッフが関わっています それを少しでも忘れると番組、コンテンツなんて存在もしなくなるでしょうね。 勿論インターネット上のニュースコンテンツさえも… 今日の「お笑いマスメディア論」はこれだけですm(__)m
敗戦記「その18」も同じイラスト 昨年1月10日から 「読書感想文もどき」に至らなかった「敗戦記」 というのをアップしていますが、今回18回目です。 私の現在形として、本を読める環境というのは、変わっていません。 ありがたいことです。 イラストもあえて、同じものを使用、趣旨も同じで、硬軟とり交ぜ、 読者への何らかの参考となればと・・・ 1.旅が教えてくれた人生と仕事に役立つ 100の気づき シリーズ名 わたしの旅ブックス 024 著者 小林希/著 出版者 産業編集センター 2020.10 旅にでて、少しだけ自信がでた。自分を好きになれた-。 旅作家として活躍する著者が、自身の旅遍歴を振り返り、…
1. 二度目の出会い 「読んでない本について堂々と語る方法」(ピエール・バイヤール) という、いかにも「そそりそう」な本が昔あって、本屋で実際手に取 って(持ち論日本語訳です)パラパラめくってたことがあります。 少し読んでは見ましたが、私の理解力の点で、及ばなかったのでしょ う。署名以外は、記憶に残っていません。 今回、「メディア論の名著30(佐藤卓己著・ちくま新書)」を読み ました。オオトリ、30冊の紹介で、同書を発見。 「読書案内」ながら、私にとって「二度目の出会い」となり、解説付 きで、今回は理解できました。原文にあたらず、「紹介の紹介」とな りますが、少し見てみます。 2.読書について…
皆さんこんばんはうぃ*1です。 今回は今年履修した科目と個人的難易度について書いていきます。 神科目 死生学A(1人) 経営管理論Ⅰ(1専) 平和学(2) プロジェクトマネジメントの手法(2・4専) 経営管理論Ⅱ(2・4専) 食の安全学(3) ライフサイエンス入門(3人) 情報マネジメント概論A(3専) 健康と栄養(4) 環境倫理学(4人) 良科目 文献学(1) IT産業論(1) 注意科目 文化社会学A(1) 企業社会と労働法(1) 文化社会学B(2) 死生学B(2人) デザイン思考概論(2・4専) メディア論(2・4専) 鬼科目 データサイエンス概論(1・3専) 初級プログラミングⅠ(1・3…
本週報の目的 ①対外的に何かしらの成果、あるいは記録を発表しなければならないという環境下に自らを置くことで、タイムマネージメント意識を強化する ②無職期間を振り返る際の日記として、あるいは今後誰かが退職を検討する際の資料として機能してもらう ▼前回の週報 negishiso.hatenablog.com 3/8金(「先生、ちょっとお時間いただけますか?」、鳥山明の死など) 3/9土(地域対抗戦、R-1など) 3/10日(「ふつうの軽音部」、僕ラブ申し込みなど) 3/11月(アドベンチャーワールド) 3/12火(「免許取るならオートマでいいよ」「写して」など) 3/13水(カイロス爆発、中高同期…
1.誰がそれをしてるの ポルノグラフィ批判を牽引したマッキノンの議論に典型的なように、性暴力や性的抑圧を描くポルノグラフィは、女性の従属の根源に位置する問題であることが論じられてきた(守、2010)。女性が性と結びついている表象において、従属ーすなわち客体化ーがそこにあるのか、あるいはそれが性的主体化なのか。抑圧なのか昇華なのかは、果たして何で示せるの。 あらゆる場面で、人々をジェンダー化する言葉が飛び交い、固定化されたイメージの通りにふるまうことを求めてくる(荻上、2023)。そうした世界の中で、自分がそうしたくてself-sexualizationをするとき。それは本当にセルフなのか。他者…
編者:今井 誠[いまい・まこと] 編者:坂井 豊貴[さかい とよたか] 著者:上野 雄史[うえの たけふみ] 著者:星野 崇宏[ほしの・たかひろ] 著者:安田 洋祐[やすだ・ようすけ] 著者:山口 真一[やまぐち・しんいち] デザイン:大場 君人[おおば・きみと] グラフィックデザイン。 装画:川原瑞丸[かわはら・みずまる](1991-) NDLC:DA1 件名:経済学 NDC:331 経済学.経済思想 備考:株式会社エコノミクスデザインのメンバーによる。 そのビジネス課題、最新の経済学で「すでに解決」しています。 仕事の「直感」「場当たり的」「劣化コピー」「根性論」を終わらせる | 日経BO…
皆さんこんばんはうぃ*1です。 今回は2年4学期の成績&各科目の感想について書いていきます。 S評価 A評価 B評価 C評価 F評価 S評価 残念ながらありませんでした。 A評価 健康と栄養(教養科目) この科目はお弁当のお話が印象に残っています。 身になる学びってこんな感じなんだな~って感じです。 小テストはかなりやりやすい部類でした。 環境倫理学(人間福祉学部専門科目) この科目は個人的なトレンドの環境問題が取り上げられる科目ってことで履修をしました。 最後の方に現地訪問をしててとても規模がデカい講義動画だと感じました。 小テストもとてもやりやすく、いいなと感じました。 この科目は23年度…
2024年3月9日と10日に、INSTeM Convention 2024 Spring「大人のためのリテラシー:これからの知恵と技法を考える」というイヴェントが開催される予定です。 INSTeM(インステム)とは、2022年7月に設立された一般財団法人で、Inter-field Network for Science, Technology and Mediaの略称です。訳せば「科学・技術・メディアの領域間ネットワーク」となりましょうか。
「不適切にもほどがある!」(公式HPより) TBSドラマ「不適切にもほどがある!」は、バブル経済真っ只中の1986年(昭和61年)に生きる中学体育教師・小川市郎が、38年後の2024年(令和6年)にタイムスリップし、「2つの時代のリアル」を体験する物語だ。 第6話(3月1日放送)はサブタイトルが「昔話しちゃダメですか?」で“昔話”がモチーフになった。 【写真を見る】おじさんホイホイと分かっていても 懐かしくて顔がほころぶあの頃のファッション、流行 市郎は、令和でテレビ局のカウンセラーとして働いている。市郎の孫だと判明したテレビプロデューサーの犬島渚(仲里依紗)が、ドラマ部の羽村由貴(ファースト…
安倍政権の時から首相官邸」というツイッター(いまはX)アカウントがある。私はこういうことをどう考えていいのかわからなかった。 Listening:<メディアの戦後史>佐藤栄作首相の退陣会見 新聞嫌い、記者に「出ろ」 | 毎日新聞 上は毎日新聞の記事だ。佐藤栄作がある記者会見で「私は新聞が嫌いだ」といって新聞記者たちが記者会見場から出ていくという事件(といっていいだろう)があったのだ。このことで佐藤栄作は「新聞嫌い」ということになっている。 ただこの時にはテレビが出てきているのだ。佐藤栄作はテレビカメラを通じて直接国民に話を聴いてもらうつもりだったのだ。もちろんこういうことには問題もある。だが時…
江川紹子ジャーナリスト・神奈川大学特任教授 記者会見する叡敦さん(右)と代理人の佐藤倫子弁護士(大津市で) 四国にある天台宗の寺の住職A僧侶から14年にわたって心を支配され、繰り返し性暴力を受けたとして、50代の尼僧叡敦(えいちょう)さんがA僧侶とその師であるB大僧正の僧籍剥奪を求め、懲戒審理を申し立てた件で、天台宗宗務庁は調査を開始し、3月4日に叡敦さんから事情を聞いた。叡敦さんは代理人弁護士と共に記者会見し、「ようやく(事実を明らかにする)土俵に乗れた」と語った。 信仰心が篤い女性に、宗教的な力関係を利用して性的関係を強要し、身内で隠蔽を図った、という本件訴えの構図は、カルト宗教での教祖の…
能登半島地震の発生直後、交流サイト(SNS)に偽・誤情報があふれたことを受け、総務省の有識者会議が今夏をめどに対策をまとめる。ただ、投稿の削除を法律で義務化すると「表現の自由」の侵害が懸念されるなど課題もある。専門家は「SNSを運営するプラットフォーム(PF)事業者が責任を持って対応すべきだ」と指摘する。(嶋村光希子) ◆陰謀論、寄付募集…救助を妨げた事例も 「志賀原発さん、突然海上に油19800リットルが漏れ始めてしまう…」「二次避難などして、今いるところを出てしまうと仮設住宅の抽選から漏れる」 いずれも地震発生後、SNSに書き込まれた虚偽の投稿だ。偽の救助要請が相次ぎ、本来の救助活動の妨げ…
メディアアート原論 フィルムアート社 Amazon メディア・アートは、なぜそう呼ばれているのか?ポストインターネット状況を経た、21世紀の芸術精神を探る! 次世代クリエーターのために、インテリジェントでコアな情報をコンパクトに提供する「Next Creator Book」がデザインを一新してリブート! 現在、メディア・アートという名称は、単にメディア・テクノロジーを使用した美術作品の総称というだけにとどまらず、技術を応用したデモンストレーションなども含めて幅広く使用されています。そしてメディア・アートは、「ポスト・インターネット・アート」やデジタル・ファブリケーション、デザイン、現代美術など…
体調を崩して、娘に図書館へ行ってもらった。借りてきた本を見てびっくりした。厚い! 815ページもある。六法全書か。でも、ことサッカーのことであれば、それほど苦労せずに読める。1週間で読み終わった。 冒頭の「はじめに」にこう書かれている。 ○これは、ジダン論でもなければ、ジダン伝でもない。あるいは、ジダンをめぐる小説でもない。ジダンを「研究」するという、選択肢のなかでももっとも地味な作業の結果にすぎない。ただ、「研究」である以上、私の個人的な意見はできる限り制限している。事実を提示し、それをめぐってどのような議論が起こり、決着したのか―まずそれを述べている。そのうえで幾分かの解釈を付す。(P9)…
こんにちは、ゆきてくです。 今回で誰トク読書感想文の8回目になります。 ずっと読書は続けているのですが、記事をアップするのは久しぶりです。 久しぶりでどうやって書けばいいのか忘れてしまっていましたよ...。 今回も、個人的に学びになったことや印象に残ったことをランキング形式でまとめました。 さて今回の本はこちら。 スマホ時代の哲学 失われた孤独をめぐる冒険 です。 スマホ時代の哲学 失われた孤独をめぐる冒険 【購入者限定】スマホ時代を考えるための「読書案内」付き 作者:谷川嘉浩 ディスカヴァー・トゥエンティワン Amazon 著者は、谷川嘉浩さん。 大阪経済法科大学や京都私立芸術大学などで講師…
2024/02/17/土 はてな。 もくじ ネット犯行予告 H3ロケット・打ち上げ成功 原爆資料館チケット・ネット販売開始 (キャンセル料) さよならコロナ 今日のももクロ(スタダ) 最高の家出 浪江女子発組合(JA浪江) AMEFURASSHI ももいろクロおばあZ Negicco Ariyasu Momoka /【速報】「バスが横転」警察車両か 山陽道上り大羽谷トンネル出口付近で単独事故\NEWS DIG ウェブサイトで広島ニュース配信中↓https://t.co/VOgTc5mzjE#RCCニュースhttps://t.co/fRMYDqF9hH — RCCニュース (@rcc_dig) …
1、はじめに ゆゆゆにおける「戦死」と郡千景 ・「ポストまどマギ」作品における「死亡」モチーフとゆゆゆの「魅力」 ・ゆゆゆにおける「死者」/「死亡」の存在 ・「例外的な死者」としての郡千景 ・郡千景「戦死」の社会的要因 ・「家庭崩壊」に関する補足 ・本コラムの立場と内容 2、高知県某村落という「ムラ社会」 ―神世紀移行期地域社会の構造分析― ・小学生時代の「いじめ」=被暴力体験 ・勇者時代に再発した被暴力体験 ・被暴力体験の社会的発生要因 ・高知県某村落の「ムラ社会」的性格 ・「ムラ社会」の定義 ・「ムラ社会」概念の拡張的性格 3、神世紀移行期四国社会という「ムラ社会」 ―「ムラ社会」構造の同…