メニッペア

読書

メニッペア

めにっぺあ

メニッポス的風刺

古代の文芸ジャンルを指す語であるが、ミハイル・バフチンの「ドストエフスキー詩学」によって、ダイアローグ的でカーニバル的な文芸伝統の代表として取り上げられた。

[参考]アナトミー(メニッポス風の諷刺)

【anatomy (Menippean satire)】

 「アナトミー」(文字通りの意味は「解剖」)とは、カナダの批評家フライ(Northrop Frye, 1912-91)がその著書『批評の解剖』(1957)の中で、通例「メニッポス風の諷刺」と呼ばれる文学ジャンルを表わすために、より扱いやすい便利な語として提唱した用語。フライは散文の文学作品を「小説」「ロマンス」「告白」「アナトミー」の四つのジャンルに分類したが、このうち「アナトミー」とは、諷刺の対象となるテーマに関する雑多な情報を、百科全書的かつ衒学的に網羅した文章を指す。「解剖」という名称は、このジャンルの代表的作品であるバートンの『憂鬱の解剖』(1621)に基づくもの。その他このジャンルに属する作品を書いた文学者には、ペトロニウスルキアノス、アプレイウス、エラスムスラブレースウィフトヴォルテールなどがいる。フライによれば英語で書かれた最大の「アナトミー」はスウィフトの『ガリヴァー旅行記』(1726)であり、また『トリストラム・シャンディ』は「小説」と「アナトミー」の両ジャンルを結合して最大の成功を収めた作品である。

http://www.gifu-u.ac.jp/~masaru/soseki/chu.htm