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モバイルコンテンツ審査・運用監視機構

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モバイルコンテンツ審査・運用監視機構

もばいるこんてんつしんさうんよう

概要

モバイルコンテンツの健全な発展を促進する施策を総合的に実行するために設立された日本の団体。携帯電話会社やモバイルサイト運営会社などを会員とする一般社団法人である。東京都港区西麻布に事務局がある。2008年設立設立発起人に元内閣総理大臣橋本龍太郎らがいる。

略称:EMA(Content Evaluation and Monitoring Association)

主な役員

コミュニティサイト運用管理体制認定制度

ユーザー投稿等によりコミュニティ機能をもつモバイルサイトを対象とした認定制度で、サイトが健全な利用環境が整備・維持されることを目的として、健全なコミュニティサイトを認定する。

モバイルコンテンツ審査・運用監視機構から健全なコミュニティサイトと認定されると、未成年利用者の閲覧を制限するフィルタリングの対象から除外される。

認定されたコミュニティサイトでは、通常、ユーザー自身でフィルタリングを設定したり問題のあるコンテンツを回避する必要が無い。しかし、そうであるがゆえに、ユーザーは運営会社にコミュニティの健全性確保に依存しがちであり、無防備に陥る傾向がある。

こうした背景から、モバイルコンテンツ審査・運用監視機構が認定したコミュニティサイトで不健全な情報が流された場合は、モバイルコンテンツ審査・運用監視機構が認定していないサイトよりもユーザーの被害が大きくなる傾向がある。このため、モバイルコンテンツ審査・運用監視機構による認定制度自体、本来必要ではないのではないかとの批判は少なくない。

このため、モバイルコンテンツ審査・運用監視機構コミュニティサイトに対し「投稿対応基準」の実施の徹底を認定コミュニティサイトに対し指導している。が、削除を徹底させればさせるほど一般ユーザーの認識とコミュニティサイトの認識が解離し、モバイルコンテンツの発展が抑制される現象も発生している。

 

コミュニティサイト運用管理体制認定基準とその運用

日本国においては、憲法上、表現の自由を規制するいかなる法令違憲無効であるが、モバイルコンテンツ審査・運用監視機構が示した健全なコミュニティサイトが守るべき「投稿対応基準」*1は、事実上の日本国モバイルコミュニティにおける標準的ルールとなっている。(このためモバイルコンテンツ審査・運用監視機構それ自体が憲法裁判逃れのための脱法検閲システムではないか、という憲法学上の議論がある)

具体的には、以下に分類される言論表現が、健全なコミュニティサイトにおいて削除されるべきものとされている。

 

  • (a) 虚偽のもの。
  • (b) 公序良俗に反するもの。
  • (c) 法令に違反するもの。
  • (d) わいせつ物及び児童ポルノ
  • (e) 買春売春を助長するもの。
  • (f) 覚せい剤、麻薬等薬物の使用を助長するもの。
  • (g) 他人の名誉を著しく毀損するもの。
  • (h) 他人を誹謗中傷するもの。
  • (i) 他人の権利を侵害するもの。
  • (j) 他人の名義を騙るもの。
  • (k) アダルト・性風俗産業関連(ただし、適切かつ有効な年齢区分がなされているものは除く。)。
  • (l) 自殺自傷行為を助長するもの。
  • (m) 著しく残虐・暴力的なもの。
  • (n) 青少年に対し、飲酒、喫煙、ギャンブル等を奨励するもの。
  • (o) 不健全な出会いを主たる目的とするもの、又は出会い行為を助長、誘導するもの。
  • (p) 不健全な出会いを主たる目的とする個人情報又は連絡先情報を含むもの。
  • (q) リンク等により青少年の利用に不適切なサイトへの誘導を目的とするもの。
  • (r) その他、EMA基準策定委員会にて追加承認されたもの。

 

この基準を運用するコミュニティサイトは、2009年3月31日現在、mixiGREEモバゲータウン魔法のiらんどなど、24サイトがモバイルコンテンツ審査・運用監視機構により認定を受けている。

認定コミュニティサイトが不適切投稿などに対して実施したペナルティは、強制退会が1日あたり合計2253件、削除投稿が合計2万5083件に上った、と報じられた。*2

 

モバイルコンテンツ審査・運用監視機構が示した「投稿対応基準」やその運用については、基準が抽象的で運用が恣意的など、様々な議論がある。

たとえば、法令に違反する表現は削除すべきものとされているが、ある地域では合法である行為が別な地域で非合法であるという理由から、合法地域に在住している人の行為表現が削除されるという事件も発生している。こうした運用実態から、基準の範囲が広すぎる、運用が不適切との批判がある。

また、法令違反が疑われる係争中の出来事について削除され、後日、法令違反は存在しないとの判決が出たあとでも、削除された表現の復活が認められない、強制退会が取消されないなど、基準の該当判定の運用が厳しいとの批判もある。

 

脚注

*1コミュニティサイト運用管理体制認定基準概説書(平成22年7月23日版) http://www.ema.or.jp/dl/communitykijun_manual_100723.pdf 「3. 青少年利用に配慮した投稿対応基準について」参照

*2:2009年5月28日「24の“健全”サイトで削除される不適切投稿、1日に合計2万5000件」http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2009/05/28/23598.html

目次
    • 概要
    • 主な役員
    • コミュニティサイト運用管理体制認定制度
    • コミュニティサイト運用管理体制認定基準とその運用
    • 脚注