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ラム

らむ

いわゆるラム酒。別名「ネルソンの血」*1

サトウキビに含まれる糖蜜発酵・蒸留して作られる、西インド諸島原産の蒸留酒

バルバドス島が発祥の地らしい。プエルトリコ説もあるが、カリブ海発祥であることは間違いないだろう。

サトウキビ培地域の拡大に伴いラム酒も広まっていき、南北アメリカアフリカでも作られるようになった。

三角貿易によってヨーロッパに広まった、哀しい歴史を秘めた酒でもある。

名の由来は「興奮」を意味するデボンシャー方言rumballion。バルバドス島民たちがこの酒を飲んで騒ぐ様子を、イギリス人がこう表現したのが由来のよう。

18世紀、ラムはイギリス海軍の支給品となり、エドワード・バーノンという提督が強烈なラムのアルコールを薄めた水割りラムを支給することにした。これをグロッグという。グログラムという生地でできたコートを着ていた提督のあだ名から、グロッグは由来している。

泥酔を意味するグロッギーは、やがて日本で訛り、「グロッキー」になった。

ラムの種類

ラムは、風味と色によって分類される。風味によっての分類は、ライト・ラム、ミディアム・ラム、ヘビー・ラム。色で分ければ、ホワイト・ラム、ゴールド・ラム、ダーク・ラムとなる。

ライト・ラム - Light Rum

カクテル・ベースとしてもっとも頻繁に使われるライト・ラムは、1862年、当時キューバにあったバカルディー社によって初めて作られた。現在ではキューバのほか、プエルトリコバハマメキシコなどが主産地になっている。

製法は、糖蜜に純粋培養した糖蜜酵母と水を入れ発酵させ、連続式蒸留機で蒸留する。原料の風味を残すため、蒸留精度は95度未満に抑えられている。これに水を加えてタンクで熟成するか、内側を焦がしていないオーク樽で貯蔵熟成した後、活性炭などの層を通して濾過する。

ミディアム・ラム - Medium Rum

ラム本来の香味と滑らかな口当たりで、カクテル・ベースとしても用途がひろい。

糖蜜に水を加えて発酵させ、上澄み液だけを蒸留し、樽で貯蔵する。ガイアナ(旧英領ギアナ)、マルティニークジャマイカドミニカなどで生産されている。

また、蒸留は単式蒸留器と連続蒸留樹の双方が使われる。

ヘビー・ラム - Heavi Rum

ラムのなかで、最も風味が豊かで色も濃い褐色をしている。

基本製法は、発酵液を単式蒸留器で蒸留し、内部を焦がした樽で3年以上熟成する。発酵段階で風味に特徴を持たせるため、メーカーによってさまざまな方法が採られている。例えば、糖蜜を2〜3日して酸発酵させ、これに前回蒸留したときの残り滓や、サトウキビの搾り殻を加えて発酵させる。アカシアの樹液やパイナップルの絞り汁を加えることもある。

産地としてジャマイカが有名だが、マルティニーク、デメララなど多地にわたる。

*1:1805年、トラファルガーの海戦で戦死したホレーショ・ネルソン提督の遺体は、ラム酒の樽につけられ本国へ輸送された。ラム酒は腐敗防止の為だった。そこからラムは「ネルソンの血」とも呼ばれる。

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