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ワイルドバンチ

(映画)
わいるどばんち

The Wild Bunch
1969年|アメリカ映画|カラー|134分/145分(1995年再公開版)|画面比:2.35:1

解説

サム・ペキンパーの代表作であり、西部の黄昏を描いた傑作。


1913年、動乱時代のメキシコ。パイク(ウィリアム・ホールデン)をリーダーとする5人の中年強盗団は、革命軍とは名ばかりの野盗の首領マパッチ将軍(エミリオ・フェルナンデス)の依頼で、米軍の輸送列車強奪を実行する。だがマパッチとパイクらに亀裂が入り、未来の希望を殺されたパイクらは自らの死を覚悟して、100人もの軍隊との対決へと雪崩れ込む。


ペキンパーのトレードマークとなる、名高いスローモーションを駆使した最初の作品。カットバックで描くヴァイオレンス描写は、公開当時「死の舞踏」と呼ばれた。引き伸ばされた時間によって死を克明に描く手法は、衝撃的だったのだ。冒頭の強盗団と賞金稼ぎたちとの、一般市民巻き添えの市街戦、中盤の人馬もろとも橋を吹き飛ばす場面、そしてラストの大殺戮場面。画面から殺気がみなぎり、観る者を金縛りにするだけの圧倒的なパワーがある。それらは精緻な撮影・編集・音響技術によるものであり、粗雑なアクション映画とは一線を画する。


但し、公開当時は大型化・暴力化する西部劇として反感を買ったのも事実で、ジョン・ウェインのように旧き良き西部劇を愛するものからは嫌われたりした。


だが、自分たちが時代遅れだと自覚しつつも、自らの生き方を変えられない男たちが消え行く様を描いた映画は、普遍的な「男」の映画として、今も絶大な人気を誇っている。現代の映画に比べると多少臭い場面があったり、テンポがゆったりしているなどあるものの、この作品の真価は失われないのだ。


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