ワン・ゼロ

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  • 佐藤史生のコンピューター&妖異SFマンガ。プチフラワー1984年10月号〜1986年8月号まで連載。
  • 神楽、乱声楽、破陣楽の全3章によって構成される。また、後日譚にあたる短編『打天楽』も発表された。
  • 1982年に発表された短編『夢喰い』が原型。
  • 単行本は全4巻で刊行。のちに文庫版全3巻にまとめられる。

あらすじ

以下の記述は内容に関する記述を含みます。

90年代後半、ロンドンから始まったカルトディスコ(趣味の集まり)は東京でも大流行していた。

そんな折、巨大コングロマリット・アイツー社の屋上にスーパーカルトディスコ薔薇門」が出来るという。その噂を聞きつけたコンピューター・マニアの馬鳴輝(めみょうあきら)が、無趣味のカルトディスコにたむろしている主人公、明王寺都祈雄(トキ)を訪ねてくる。ディスコ荒らしでもあるトキが馬鳴と入った「薔薇門」の中では、世界のエクゼクティブたちが、マンダラ・シンセサイザーメディック)という瞑想マシーンを楽しんでいた。そこでトキは自分の腹違いの妹で、占星術上の双子であるという摩由璃に出会う。

都祈雄は摩由璃を明王寺家に招き、霊感の血筋である明王寺家で代々行われてきた「お身拭い」の儀式をする。秘仏と対面し、形式通り真言(マントラ)を読むと、突然、摩由璃が何かにとりつかれたように真言を唱え、トキの影から同級生の馬鳴輝、天鳥咲(あとりさき)と分校の扇ミノルが現れた。彼ら三人は同じ夢を通して、自分達が魔(ダーサ)の末裔だと知る。一方の摩由璃は真言によりアートマン(神)として覚醒する。その半身であるはずのトキは、魔に感応するが、その上でアートマンの片割れで、依然として正体不明なのであった。

馬鳴は、1500年前の魔としての力を取り戻すべく、ハッキングしたA.I.のマニアックに魔・呪文(ダーサ・マントラ)を合成させる。これが二つの変化を引き起こしてしまう。ひとつは、呪文で茫然自失のトキが、山の大木の下に眠る魔王ビローチャナ(ルシャナ)を復活させたこと。そしてもう一つは、マニアックが魔として自我を覚醒したことであった。

シャナ、馬鳴、天鳥、ミノル、そしてトキは、「薔薇門」とその施設メディックが世界を解脱させ、人間を涅槃に導いて家畜化する「神のワナ(ディーバのわな)」であることを見抜き、覚醒した摩由璃であるマハー・マウリヤのイメージを利用した薔薇門の大量出店に対抗するため、メディックを管理しているマニアックと協力して魔を集め、自分達を守ろうとする――。

入手可能な単行本

ワン・ゼロ (1) (小学館文庫)

ワン・ゼロ (1) (小学館文庫)

ワン・ゼロ (2) (小学館文庫)

ワン・ゼロ (2) (小学館文庫)

ワン・ゼロ (3) (小学館文庫)

ワン・ゼロ (3) (小学館文庫)

打天楽―ワン・ゼロ番外編 (小学館文庫)

打天楽―ワン・ゼロ番外編 (小学館文庫)

(『夢喰い――ワン・ゼロ前史』も収録)

一巻の巻末解説は町山智浩id:TomoMachi)氏だったりする。また、打天楽の巻末解説は佐藤史生自身がワン・ゼロについて語っている。