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安山岩

サイエンス

安山岩

あんざんがん

【andesite】火山岩の一種で、二酸化珪素含有量が玄武岩より多く流紋岩より少ないために灰色っぽく見えるもの。「安山」はアンデス山脈の意。

・岩石に含まれるSiO2の割合が約53〜65%のもの。石英・斜長石・カリ長石の割合によって分類する。岩石組織は結晶特有の形態をもつ斑晶鉱物と、高いクーリングレートによって冷却されたガラスや焼結物質からなる。ある地域から産出した安山岩ナトリウム+ポタシウムとSiO2の比をとると、ソレアイト岩系列・カルクアルカリ岩系列・アルカリ岩系列というように地域によって安山岩でも傾向が異なることが分かる。また、マグネシウム・鉄・アルミニウムの比をとることでも系列別にそれぞれの地域の岩石を分類することができる。


・火山活動が活発なところは、海洋地殻ホットスポットと大陸地殻の沈み込み帯である。岩石が部分溶融する場所には議論があるが、下部地殻あるいは上部マントル(50~80km)というのが通説である。マグマが上昇するには、マグマの通り道が必要で海洋地殻ならば斑レイ岩やダイアベースが通り道の壁となる。一方大陸地殻ではエクロジャイトや片麻岩、斜長岩・グラニュライト・花崗閃緑岩・石灰岩などが壁を構成する。マグマは上昇過程で、上昇速度やマグマ自身の熱によっても異なるが、一般に壁と固-液あるいは固-固反応をする。海洋地殻では、壁岩との反応はあまり大きいものではなく地下深部の情報をそのまま提供してくれるが、大陸地殻では壁岩とマグマが反応して初生マグマ本来の情報が失われる。


・岩石の起源を推定するうえで最も有効なのは、岩石に含まれる微量元素を測定し、基準物質で規格化したスパイダーダイアグラムを作成し、微量元素同位体を測定して考察することである。微量元素は初期に結晶化する鉱物に入るものと、最後まで液すなわちマグマに残るものがある。初期マグマの認定には、初期に鉱物に分別される元素を追跡すればよい。


・上の原理・測定法を用いることで安山岩の起源は、従来から提唱されてきた下部地殻あるいは上部マントル(50~80km)からマグマが上昇し、上昇する過程で結晶分化作用により安山岩が形成されるだけでなく、大陸地殻が水に富み固化曲線のシフトによる浅所融解や、壁岩とマグマ、マグマとマグマが混ざり合うことで安山岩が形成されることが現在では多くの証拠によって裏づけされている。