スマートフォン用の表示で見る

暗殺の森

映画

暗殺の森

あんさつのもり

Il Conformista

概要

 ファシズムに席巻された欧州の退廃を描く映画として、ヴィスコンティの「地獄に堕ちた勇者ども」と並んで傑出した作品。以後70年代を通じ、同種の主題を扱った映画が濫作されたが、いずれもこの両作の域には遠く及ばなかった。

 若い哲学講師のマルチェロ(トランティニャン)は少年の頃、彼を犯そうとした男を射殺した罪悪感に今もさいなまれていた。その苦しみから解放されるためファシズムを選択した彼に、パリ亡命中の恩師である教授を調査するよう密命が下る。ハネムーンを口実にパリに赴いたマルチェロと妻ジュリア(サンドレッリ)は、快く教授に迎え入れられた。だが、恩師の若妻アンナ(サンダ)には目的を悟られてしまい、敵意を抱かれると同時に深い仲にもなってしまう。やがて、別荘に向かう教授夫妻は、マルチェロの目前で暗殺されるのだが……。“体制順応主義者(原題)”のいびつな生き方を、ベルトルッチはなめらかな官能で包み込み、深い余韻を与える。雪の森での暗殺シーンなど映画史に残る美しさだ。

(allcinemaより)

アカデミー賞

  • 候補:脚色賞