【概要】著者(監督):町田康 (1)千年の流転 『ハードボイルド読書合戦』より。 「蹶起しようと思わないんですか。チンポないんですか」 「いっぺん菊門でもつけ狙ってみようかな」 「おほほ。ざまあみろ。ぼけが」 見ての通り、文体がぶっ飛んでいる。基本的にストーリー展開は原典ベースではあるが、義経が現代からあの日々を振り返っているという設定なので、現代的事物も外来語も何でもありの無法地帯の文体になっている。こんなぶぶっ飛んでてもいいんだ! と小説の自由さに思い至れる。(1)は吉次や伊勢三郎義盛との出逢い、奥州下り、六韜ゲット、弁慶との読経セッションなど。 「自慢するわけじゃないが…」と自己顕示欲が…