アメリカ 村上春樹と江藤淳作者:坪内 祐三扶桑社Amazon サブタイトルの「村上春樹」に心を引かれてたまたま手に取った本。開いたら『ライ麦畑でつかまえて』の話をしており、ちょうど自分が『赤頭巾ちゃん気をつけて』を読んだばかりで、『ライ麦畑』について考えていたところだったので、読んでみようと思った。 『風の歌を聴け』で村上春樹に心酔した本書の著者の坪内祐三。その後、小説作品は追わなくなったものの、村上春樹によるフィッツジェラルド『偉大なギャツビー』の翻訳を待望していたという。 しかし村上春樹が翻訳したのはサリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』。それはなぜか? というのが本書の前半の章の執筆動機で…