前項では、紀美野町出身の映像作家・アニメーター、森本晃司(もりもと こうじ)を紹介しましたが、今回は同じく紀美野町出身の映画監督・東陽一(ひがし よういち)を紹介します。 東陽一は昭和9年(1934)生まれ。女性を主役にした映画で数々のヒット作を連発したと思えば社会派の重いテーマに取り組み、戦後まもなくの農村を舞台にした叙情的作品で国際的に高く評価された後にはアルコール依存症の男性を取り巻く家族の物語を描く・・・といったように、半世紀にわたり様々な映画を作りつづけてきました。その全てを語りきることは到底不可能ですが、ここでは有名な作品を中心に東氏の足跡を振り返っていきたいと思います。