(2024/3/4) 『何かが空を飛んでいる』 稲生平太郎 国書刊行会 2013/11/25 <ログフォゴあるいは「岩の書」――リチャード・シェイヴァーについてのノート> ・リチャード・シャープ・シェイヴァーは、1907年、合衆国ペンシルヴェールニア州はバーウィックという小さな町で生まれた。 ・大きな転機、あるいは危機が訪れたのが1932年、デトロイトの自動車工場で溶接工として働いていた折のことである。 作業中に、突然、幾つもの「声」が頭の中で聞こえはじめたのだ。 もちろん、シェイヴァーはすぐに医者にかからねばと判断するような粗忽な人物ではなかったので、同僚たちの思考がテレパシーで伝わっている…