トランプ大統領は、トランプ現象の設計者ではなく、むしろ彼自身がその症状であるという視点にたち、トランプ現象の底流で起きていることを炙り出していかないと、真の変動の度合いは浮かび上がってこない。 いまアメリカが分極化しているという時、それはある特定の争点で対立しているという状況ではもはやなくなっている。それは党派の選択が、ライフスタイルの選択であり、どのテレビ番組を見るかの選択であり、どの教会に行くかの選択であり、何を食べるかの選択であり、銃を持つか持たないかの選択とも直結している。要は党派選択(=政治的選択)が生活そのものを吞み込んでしまっているという状況だ。つまり、異なる党派の人々と政治的に…