今まで著作の評判を聞いてきて、これはいつか読まねばと思いつつ読んでいなかった渡辺浩の小文集が筑摩選書という手に取りやすい形で出たので読んできました。 非常に鋭い切り口がいくつもあり面白く読める本ですが、核心的な部分に関しては「続きは別の本で…」といったところもあり、やはり、主著である『日本政治思想史 十七〜十九世紀』、『明治革命・性・文明』といった本を読まねば、と思いました。 そういった意味では、渡辺浩の「入門書」というよりは「導入の書」みたいな位置づけになるのかと思います。 目次は以下の通り。 1 その通念に異議を唱える2 日本思想史で考える3 面白い本をお勧めする4 思想史を楽しむ5 丸山…