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岡崎次郎

読書

岡崎次郎

おかざきじろう

1904年〜1984年 マルクス経済学者、翻訳家。『資本論』の翻訳で知られる。


北海道江差生まれ。父の任地の関係で、各地を転々として育つ。

第一高等学校時代にマルクス主義思想に触れる。1927年に東京帝国大学文学部1929年に同経済学部を卒業。

1933年満鉄調査部嘱託となる。1937年、第一次人民戦線事件に連座して、検挙されるが、翌38年、起訴猶予となり釈放される。その後は、また、満鉄復職

1945年、敗戦後、中国国民政府に調査要員として留用され、9ヶ月間北京残留。

1946年、日本に帰国。この年、向坂逸郎訳の「資本論」を請け負う。

1950年九州大学教養部教授、ついで法政大学経済学部教授となる。1968年法政大教授を辞任、著述業に専念。


向坂逸郎名義で出版された岩波文庫版の「資本論」の翻訳を「下訳」として請け負った。名義は向坂だったが、実質は岡崎の訳である。

その後、大月書店国民文庫、また大月書店の「マルクスエンゲルス全集」の一部として刊行された「資本論」を改訳して刊行した。


1983年に青土社から出版した自伝、『マルクスに凭れて(もたれて)六十年 自嘲生涯記』で、上記の経緯から向坂を批判した。また、この本の末尾には「いま私にとって問題なのは、いかにして生きるかではなく、いかにしてうまく死ぬかである」と書かれてある。

その言葉を実践するためか、1984年から、渋る夫人を説得し、ともに「死出の旅」に出る。現在でも、夫婦の生死は確認されていない。


マルクスに凭れて六十年―自嘲生涯記 (1983年)

マルクスに凭れて六十年―自嘲生涯記 (1983年)