
雌雄同体で、雄性の強いものと、雌性の強いものとがあり、条件次第で性を選ぶが外見上の生殖腺は同じ。産卵期以外は雄性を示すことが多い。
日本の沿岸に、「マガキ」「イワガキ」「ニセマガキ」「シカメガキ」「スミノエガキ」「イタボガキ」「ワニガキ」「ケガキ」など、22種ほどが生息しており、すべて食用となる。
一般に食用にするのはマガキとイワガキ。市場に流通しているのは、ほとんどが養殖されたマガキである。
亜鉛やタウリンが豊富で、栄養価の高さから「海のミルク」と呼ばれたりする。ストレプトマイシン(抗生物質の一つ)が開発されるまで、結核の特効薬として牡蛎が利用されていた。
牡蛎による食中毒が多いので、生で食べる時は生食用のものを買う、加熱用のものはじゅうぶん加熱するなど注意が必要。
特に的矢の「清浄無菌カキ」は、紫外線で殺菌された全くの無菌状態にするという国内唯一の養殖方法で全国的に有名である。
カキを詠んだ歌は古事記にも載っており、日本では古くから食用として親しまれてきた。
夏草の あひねの浜の 蠣貝(かきがひ)に 足踏ますな 明かして通れ(軽大郎女*1)
「牡蛎」と「牡蠣」の違い
「蠣」の「萬」の部分を略字の「万」にしたことで生まれた。
ちなみに「蠣」・「蛎」それぞれ1字でも「カキ」と読む。
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*1:かるのおおいらつめ