2005年、大手レコード会社からデビューした下地勇さん(35)は沖縄・宮古島出身。沖縄本島でサラリーマンをしていた四年前、宴会でエリック・クラプトンが歌っていた名曲に宮古島方言の詩を乗せて歌ったところ、大受けした。「サバぬにゃーん」(島ぞうりがない)という曲名を付け公民館でミニライブを開くと、お年寄りが涙を流した。FM沖縄で流れるとさらに大きな反響を呼んだ。
同曲を収めたメジャーデビュー作「開拓者」は、ほとんどが宮古島方言だ。「畑」を「ぱり」、「昔」を「んきゃーん」と発音するなど宮古島方言は沖縄方言の中でも難解とされ、歌詞はまず聞き取れない。それが逆に聞き手の想像力をかきたたせ、ライブは毎回大盛況。人気は全国に広まっている。(産経新聞20050918)