花房観音

花房 観音「京都に女王と呼ばれた作家がいた 山村美紗とふたりの男」 (幻冬舎文庫、2022年）を読んだ。 山村美紗には興味なかったが花房観音が書いているので読んでみた。流石に読みやすく巧い文章を書く。 出版業界でタブーとされてきた西村京太郎との関係、夫の巍（たかし）とその妻・祥（しょう）に焦点を当てた点が見どころ。松本清張との関係も面白かった。 そういえば、昔「噂の真相」のイラストコーナーで西村京太郎と山村美紗のどぎつい絵をよく見た記憶が蘇って来た。 今になってようやく取り上げられているジャニー喜多川の件といい、やはり「噂の真相」（岡留安則編集長）のような雑誌は貴重な存在であったことがしみじみ…

花びらめくり (新潮文庫) 著者 : 花房観音 新潮社 (2016年9月28日発売) f.2023/7/10p.2016/9/30 from amazon site 「誘ってきたのは奥さんです」「私は犯されました」「妻と部下は、悦びあっていました」。不貞の現場でせめぎ合う間男、妻、夫それぞれの“真相”（「藪の中の情事」）。あなたからの贈り物は、左腕でした。私の体を知り尽くすその手は、何度でも快楽の波を呼び起こす（「片腕の恋人」）。物語に感応し溢れ出る一片、また一篇。団鬼六賞受賞作家があなたの欲望の蓋を開ける艶やかな官能短編集。

数十年前、板橋駅前の社宅団地に住んでいたことがあるので中高生の頃は池袋でよく遊んだ。それなりに開けた街だが何となくいかがわしくて、東京のはずれという場末感もあり、そこがまた魅力な街だったと思う。 そういう点から本書に興味を持ったが、そこに描かれるアンダーワールドは「何となくいかがわしい」どころではなく、大いに猥雑で危険な様相だった。片やAV関係などのライター、片や官能小説家だからそこはもうどっぷりと濃くドロドロした世界である。 性風俗店、ストリップ、AVなどのアダルト産業関係者、立ちんぼ（街娼）など、性にまつわる世界も描かれるし、ラブホテルでの殺人事件や通り魔殺人、車の暴走事故などで死者が出る…

2023/1/9 読了 「うかれ女島」 (新潮文庫) 著者 : 花房観音 新潮社 (2020年12月23日発売) うかれ女島（新潮文庫） 作者:花房観音 新潮社 Amazon f.2023/1/9p.2021/1/6 from amazon site 「売春島」×「復讐」、衝撃のサスペンス――! 「お前の母親は淫売や」――大和が小学生の時、娼婦だった母親は飛田新地から売春島に渡った。以来、絶縁し二十年。その母が、島の裏の入り江で溺死体となって発見される。母が遺したメモには、「会わなければならない」と、四人の女の名前が書かれていた。保育所経営者、主婦、一流企業の会社員、女優。彼女たちには、島の娼…

http://角田龍平の蛤御門のヘン | KBS京都ラジオ | 2022/02/16/水 19:30-21:00 https://radiko.jp/share/?sid=KBS&t=20220216193000 角田龍平の蛤御門のヘン | KBS京都ラジオ | 2022/02/16/水 19:30-21:00 https://t.co/nX2pKdU3dy #radiko— 花房観音・「すきもの」「わたつみ」「鳥辺野心中」「ヘイケイ日記」 (@hanabusakannon) 2022年2月16日 「蛤御門のヘン」ご視聴ありがとうございました。この2人の巡り合いから、新たな抗争の勃発を予感させ…

ヘイケイ 日記 女たちのカウントダウン:花房観音著のレビューです。 ☞読書ポイント 観音さんの自分語りのエッセイは結構しんどい！ 【つなぐ本】本は本をつれて来る ☞読書ポイント 花房観音さんってどんなに人？５０代に入るまでの苦悩を綴る。閉経前の体の変調など女性ならではの気づき。男性遍歴や官能作家と呼ばれること、それらにまつわる辛いエピソード。容姿のコンプレックスなどなど、パンチが利いた文章で読む。 ヘイケイ日記 女たちのカウントダウン 作者:花房 観音 幻冬舎 Amazon 観音さんの自分語りのエッセイは結構しんどい！ 花房観音さんの作品は我ながら結構読んでいる方だと思っている。書評サイト「本…

京都に女王と呼ばれた作家がいた 山村美紗とふたりの男 作者:花房 観音 西日本出版社 Amazon ものすごく多くの人に読まれていたのだろうけれどかなりのミステリ好きでも１冊も読んだことがないという人も多いのではないか？私もその一人。西村京太郎もしかり。 随分前に「女流作家」は読んだ。 その時になぜこの人はこの作品を書いたのだろう？と当時のブログに書いたら西村ファンの方から「愛ですよ」とコメントを頂いた。 山村美紗という人は今で言うところの自己承認欲求が非常に強い人だったということなのだろうか。 それ故に自己をすり減らして壮絶な最後を迎えてしまった。 多くの男を虜にして（初対面の松本清張とか森…

収納しない系お片付けブロガーの優多（ゆた）です ５月に３泊４日の家族旅行を計画しています。 早めにホテルを予約して…新幹線も予約して…ガイドブックや雑誌をみながら行き先と日程を組んで…インスタを眺めて美味しそうな店をチェックして… 旅の楽しみって、実際に現地に行っている最中はもちろんだけど、半分くらいは「準備期間」にあると思っている。 ホテルと新幹線を予約したら、出発までの１ヶ月間は「ここに行こう」「あれを食べよう」と脳内で「妄想旅」を繰り広げることができます。京都の地図を広げて、効率的な動線を考えながら訪問する場所を選んで、混雑が予想される場所は朝イチで行く設定にして、予約可能な店は事前に席…

角田龍平の蛤御門のヘン(KBS京都ラジオ)2月28日 花房観音 王様戦隊キングオージャ―〔TV〕ep.48-49 ダブドリ Vol.19 B2 熊本ヴォルターズ 対 ベルテックス静岡〔バスケットLIVE〕3月2日 月刊モー想科学〔TV〕ep.4 辻真先ワンダーランド〔二葉館〕 アニソン・アカデミー〔NHKFM〕3月2日 工藤真由、森田成一、伊藤健太郎 サイバネ飯(窓口基)1巻-3巻 あべあいこと音楽の人〔おきたまGO〕3月5日 WHOOPIE 東京かわら版 3月号 林家つる子、三遊亭わん丈 シャングリラフロンティア〔TV〕ep.21 ダンジョン飯〔TV〕ep.9 関連する記事は以下二葉館（旧川…

果てる 性愛小説アンソロジー (実業之日本社文庫) 著者 : 桜木紫乃 花房観音 宮木あや子 田中兆子 斉木香津 岡部えつ まさきとしか 実業之日本社 (2014年10月3日発売) 果てる 性愛小説アンソロジー (実業之日本社文庫) 作者:桜木 紫乃,花房 観音,宮木 あや子,田中 兆子,斉木 香津,岡部 えつ,まさき としか 実業之日本社 Amazon f.2024/1/24p.2021/8/6 from amazon site 溺れたい。それだけなのに――。かつて駆け落ちをはかった男の身体を求めながら、娘への虐待を繰り返す女。ストーカーに怯え、別れた恋人の部屋に飛び込むアラフォー独身女。元…

また週末になりました。 昨日は日が出て、暑～いと思いましたが、今日は昨日の夜から雪って、今年の冬は忙しい。 もうこちらに来ても４ヶ月になりますが、部屋も何回変わったことか。 ここの病棟も、退院、入院ラッシュが入ってます。 ここの部屋も退院された人が出まして、すぐ代わりに、入院される方もある。 退院された人は、ハッピーそうでしたね。 この日を待ってましたって。ご家族の人が迎えに来てくれて。 そんなのがいい わ～ 退院だ、これで四人部屋解放～って思ったら、また新しい人がすぐ入る。 この頃私を悩ますのが、睡眠不足。一旦は眠るんですけど、２時間、３時間起きに目が覚める。 そして、おとといはそのまま、眠…

文庫の新刊案内！ 今月発売の文庫本＆注目本をまとめました。 このページについて 2024年2月発売 勝手にセレクト！今月の注目本 このページについて ここでは文庫化された小説やエッセイなどをピックアップして掲載しています。読み逃した本、文庫されるまで待っていた本と出合えることを目指します。※詳細はリンク先のAmazonで。 2024年2月発売 ※赤文字は当サイトにレビューありです。 ■遠藤かたる 推しの殺人 (宝島社文庫) ■恩田陸 灰の劇場 (河出文庫) ■高野結史 奇岩館の殺人 (宝島社文庫) ■小路幸也 花咲小路二丁目の寫眞館 (ポプラ文庫) ■島本理央 春色梅児誉美 (河出文庫) ■浅…

2024年は「心を豊かにすること」に、お金と時間を積極的に投資したい。 収納しない系お片付けブロガーの優多（ゆた）です。 心を豊かにすること。例えば、アート。 「芸術新潮 増刊号」（新潮社・1,670円）を購入してアート旅行の計画を立てています。 絶対に行きたい企画展は京都市美術館開館90周年記念展「村上隆 もののけ 京都」（２月３日〜９月１日、京都市京セラ美術館）と「マティス 自由なフォルム」（２月24日〜５月27日、東京・国立新美術館）。 地元の小さなギャラリー巡りも楽しみたいです。 心を豊かにすること。例えば、ネイル。 辰年だけど、新春ウサギネイル。アラフォーだけど、ウサギネイル。 好き…

マイベスト3は砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけないゆびさきたどり正欲 です 1. 0103 サン＝テグジュペリ星の王子さま 2. 0106 寺地はるなビオレタ 3. 0108 佐々木チワワ「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認 4. 0111 今村夏子こちらあみ子 5. 0119 相沢沙呼マツリカ・マジョルカ 6. 0119 貴志祐介クリムゾンの迷宮 ❤️⇨サバイバルゲームホラーもの。約400ページにも関わらず、5時間位で一気に読めました。空気の乾燥し具合とか、集る蠅の鬱陶しさとか、獲ったばかりの生き物の描写とかありありと伝わってきて、没入感がすごい！消化不良な点もあるけれど、謎解き的な面もあって…

水曜だけど土曜の番組〔TVer、RKK〕11月22日 新日本プロレス 真壁、本間、まさやんの地獄めぐり 角田龍平の蛤御門のヘン 〔KBS京都ラジオ〕11月22日 花房観音 『死にかけ日記』 GIANT KILLING (ツジトモ) 62巻 いっぱい揺らして (CUVIE) 大怪獣ゲァーチマ(KENT)1巻 ウルトラマンブレーザー〔TV〕アースガロン、エミかくたたかえり アンダーニンジャ〔TV〕ep.2 J1昇格PO 清水エスパルス 対 モンテディオ山形〔DAZN〕11月25日 アオイホノオ(島本和彦)29巻 B2 熊本ヴォルターズ 対 青森ワッツ〔バスケットLIVE〕11月25日 Let's …

2023年12月1日 テーマは『動植物園』 2023年12月1日 144番虎徹書林の棚は只今、年末年始だけの特別仕様です！ テーマは『動植物園』 いつもは文学フリマ会場のミニチュア版ですが、クリスマス時期を中心とした年末年始は自宅の本棚から拙著・愛読書の区別無く、私が勝手に決めたテーマに沿ってディスプレイしています。 テーマ＝動植物園、としましたが――私が生き物ってことにしたい！と思ったナニモノかが登場する・モチーフになってる作品を選んでいます。 つまり、ちょっとあやしい生き物も居りましてですね(＝ﾟωﾟ)ﾉ ※鬼とか猫又とか……みんな、みんな、生きているんだってことで！ そして言わずもがな感…