荒井城とも書く三浦氏累代の居城。 三浦氏は、桓武天皇から分かれた桓武平氏で、その中でも、第三皇子葛原親王の子か孫である高望王の系統という。 この系統は、平清盛を輩出して平氏の主流となったが、三浦氏は、高望の長子である国香流の清盛とは違って庶子良文の系統で、関東で栄え、三浦氏を含む坂東八平氏と呼ばれる武士団を形作った。ただし、平氏とするのは仮冒で、三浦氏自身は元は在地豪族であったとする説もある。 三浦氏は、天喜4年(1056)より本格的に始まる前九年の役や永保3年(1083)からの後三年の役で源頼義・義家父子に従うなど、源氏と関わりが深く、平治元年(1160.1)の平治の乱でも、義澄が源義朝に加…