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漢直

コンピュータ

漢直

かんちょく

概要

コンピュータでの日本語入力法の分類の一つ。「漢字直接入力」の略。

漢字交じり文を得るための方法に特徴があり、その点、現在広く普及しているかな漢字変換とは大きく異なる。かな漢字変換では、人間は読み、記号、変換の指示を入力し、コンピューターがこれらを解析して漢字交じり文へと変換する。一方漢直では、使う仮名、漢字、記号を、人間の側で直接指定する。

「漢直」と入力したい場合の操作

かな漢字変換の場合(一例)

かんちょく[スペースキー][スペースキー][スペースキー]...候補が表示されたところで[Enterキー]

と入力する。

(ただし、変換辞書に「漢直」と登録されていなければ、この方法では入力できない)

漢直の場合

文字に対応したコードを入力する。コードは方式により異なる。たとえばT-Codeの場合、Qwertyキーボードで示すならば、

「l4fv」

と入力する。

すなわちコード「l4」が「漢」に、コード「fv」が「直」に対応したコード入力である。



利点と欠点

漢直はかな漢字変換と異なり、候補の中から正しい変換結果を探し出す必要がないので、驚異的な速さで入力できる。たとえば、変換候補が膨大になりがちな人名や、そもそも変換辞書に載っていないことが多い固有名詞等の入力業務には必須の技能と評価されているのみならず、一般の文書を作成する場合にも高速・快適である。

漢直は基本的に「変換」を用いない入力法なので、誤変換はない。しかし誤入力、勘違いなどの「人間による誤り」がありうる。その上、「思ったように変換できないので入力の誤りに気づく」といったことが無いし、現在のところ、コンピューターがその場で入力の誤りを指摘する補助機能の恩恵が受けにくい。日本語入力において誤り訂正かな漢字変換の機能とされてきたためである。

漢直における誤り訂正の方法には、「ベリファイ」がある。これは2人の入力者が一つの資料を重複して入力し、2つの入力が一致しているか、コンピュータに照合させるものである。ベリファイと漢直の組み合わせは、コンピューターが誤りを指摘することの難しい人名などの入力に非常に有効であり、データーエントリーの現場で採用されている。

実装と入力補助機能

漢直の習得にはかなりの時間を要する。そのため、漢直には入力した漢字と仮名とで目的の語句に変換する「交ぜ書き変換」や、「部首合成変換」、漢字から熟語を検索する「語例を引く」などの機能を備えており、覚えていない漢字、割当られていない漢字はこれらを用いて入力する。快適な入力のためには、漢直を補助するこのような機能を備えた専用のプログラムが必要だが、インプットメソッド(IM)のローマ字ルールの割当を変えることで入力だけは実装できる場合がある。また、IMよっては交ぜ書き変換などにも対応しているものもある。交ぜ書き変換に対応するIMの代表例としてSKKが挙げられる。SKK Openlab.は公式に交ぜ書き変換辞書を配布している。

種類

漢直の種類はいくつかあり、漢字を指定する方法により、以下のように分けられる。

  • 無連想に指定する
    • 2打鍵以上の組合せによる(T-code?、TUT-code?、D-code?、G-code?、超絶技巧入力?など)
      • ローマ字入力または類似のものをかなの指定に使用する(Romk-code?、KAZIK?、KZIK(Kanji Zutto Ii Kanji)?)
    • 頻出文字を1打鍵で入力できる(小ノ目(はぶき)?)
  • 文字の読みにより指定する(「風」および互換FEP、十進漢直(「LR,HLD」)?)
  • 文字コードの並び順に着目して指定する(「す」?、『き』?)
  • 文字の形に着目して指定する(NIK-Code?、「にこにこ」など)
  • 文字の意味からの連想による(LTWORD?、カンテック?、KIS?)