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希望格差社会

読書

希望格差社会

きぼうかくさしゃかい

希望格差社会――「負け組」の絶望感が日本を引き裂く』

山田昌弘の著作。2004年11月、筑摩書房より刊行。

ISBN:4480863605

職業・家庭・教育、そのすべてが不安定化しているリスク社会日本。

勝ち組」と「負け組」の格差が、いやおうなく拡大するなかで、

「努力は報われない」と感じた人々から「希望」が消滅していく。

将来に希望がもてる人と、将来に絶望している人の分裂、

これが「希望格差社会」である。

出版社の紹介文より

※本文より抜粋

■今後の社会に起こり得る変化

リスク

二極化

・希望の喪失

自由で人生の選択が可能な社会とは、逆に、選択に伴う新たな危険に出会う可能性がある社会なのである。つまり、選択の結果、人並みの生活すらできなくなる可能性が生じる社会でもある。

自己実現ができずに、状態が悪くなったとしても、誰のせいにもできない。つまり、「自己責任」概念が発生する。自己責任は、個人の感情状態に相当の負荷をもたらす。

同時に、自己実現の強要という事態も現れる。リスクをとることが賞賛されるとなると、リスクをとらないでいること、自分の理想をもたないこと、目指さないこと自体が非難されるものとなる。

自由化論者は、選択に対して自己責任をとらせる傾向が強まる社会になると、将来設計について戦略的に考える人々が増え、社会が活性化するという仮説を立てる。(中略)しかし、リスク化が進み、自己責任が強調されると、自由化論者が想定した結果とは、逆のことが起き始めている。それは、「運頼み」の人間の出現である。