アニメ

機動戦士Vガンダム

きどうせんしう゛ぃくとりーがんだむ

サンライズ制作によるTVアニメ

1993年4月2日から1994年3月25日までテレビ朝日系にて放送された。全51話。

富野由悠季監督による、ガンダムシリーズのテレビアニメ第4作。宇宙世紀を舞台にしており、歴代ガンダムシリーズの直系にあたる作品である。

機動戦士ガンダムF91』の30年後を舞台に、『機動戦士ガンダム』『機動戦士Ζガンダム』『機動戦士ガンダムΖΖ』『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』など旧作との関連性を排したストーリーが展開される。


主人公、ウッソ・エヴィンについては、SDガンダム*1の影響によりガンダムファンの年齢層が低くなったことを考慮し、12歳という、歴代テレビシリーズで最も低い年齢を設定した。

企画段階では、ウッソ・エヴィンシャア・アズナブルの血を引いている設定が用意されていたが、作品内では触れられていない。

キャラクターデザインには幾人かのアニメーターが候補に挙げられたが、『鎧伝サムライトルーパー』『シティーハンター』で作画監督を手懸けた逢坂浩司を抜擢。音楽には『高校教師』『家なき子』など、多くのドラマや映画音楽を手懸ける千住明を起用し、重厚な音楽が作品に深みを持たせている。

戦争という極限状態において、じょじょに狂気に犯されていく人々や、その中でめぐり合う親と子、男と女の心情を富野的解釈によって描き出した濃密な作品だが、過去の作品との関連性が希薄であることに加え、ストレートな描写に嫌悪感を抱く視聴者も多く、ガンダムファンからはなかなか評価の対象として見られていない作品ではあるが、ドラマ性の高さから言えば、初代ガンダムに匹敵する内容と言っても過言ではないだろう。

第1話は本来4話を予定していたもの。


2015年、HDリマスター化したBlu-ray Boxが発売された。発売にあたって富野由悠季総監督は「この作品は全否定したいと思っているものです。」「何がダメなのかを探してみてください。」などとコメントした*2

内容

宇宙世紀0153年。大きな戦乱もない世の中において、地球連邦政府は腐敗が進み、今や形骸化された存在となっていた。

そんな中、コロニー群「サイド2」のほぼ全域を支配するザンスカール帝国は、地球連邦政府に対し独立を宣言。新たな秩序を作ることを大儀とし、帝国軍・ベスパによる地球への武力侵攻を開始する。まさに宇宙戦国時代の到来である。

本格的な武力侵攻を前に、成す術を持たない地球連邦軍は事実上ベスパを放任。大きな抵抗もないまま、ベスパの侵攻をただ見ているほかなかった。

しかし、ベスパの侵攻に対抗するレジスタンス組織「リガ・ミリティア」は連邦軍に代わり独自の武力でゲリラ的にベスパと交戦。抵抗勢力として各地で戦闘を繰り広げていた。

東欧の不法居住地「ポイント・カサレリア」に住むウッソ・エヴィンシャクティ・カリンは、リガ・ミリティアベスパの戦いに巻き込まれ、成り行きからリガ・ミリティアの新造モビルスーツVガンダム」に乗り、ベスパ将校クロノクル・アシャーが乗るモビルスーツと交戦。

この行為がきっかけになり、ウッソはリガ・ミリティアの一員としてベスパとの戦いに巻き込まれていく。

キャスト

主題歌

第1話〜第31話

オープニングテーマ「STAND UP TO THE VICTORY 〜トゥ・ザ・ヴィクトリー〜」
作詞:井荻麟、みかみ麗緒 / 作曲:川添智久 / 編曲神長弘一川添智久、井上龍仁 / 歌:川添智久 / コーラス:田村直美
エンディングテーマ「WINNERS FOREVER〜勝利者よ〜」
作詞・作曲:長友仍世 / 編曲板倉雅一、infix / 歌:infix

第32話〜第51話

オープニングテーマ「DON'T STOP! CARRY ON!」
作詞:西脇唯 / 作曲:小泉誠司 / 編曲福田裕彦 / 歌:RD
エンディングテーマ「もう一度TENDERNESS」
作詞:浜口司 / 作曲:安宅美春 / 編曲葉山たけし / 歌:KIX-S

各話タイトル

  1. 白いモビルスーツ 脚本:桶谷顕 コンテ・演出:佐藤育郎? 作画監督:瀬尾康博?
  2. マシンと会った日 脚本:園田英樹 コンテ:斧谷稔 演出:江上潔? 作画監督西村誠芳
  3. ウッソの戦い 脚本:園田英樹 コンテ:西森章 演出:高瀬節夫 作画監督前田明寿
  4. 戦いは誰のために 脚本:神戸一彦 コンテ:斧谷稔 演出西森章 作画監督西村誠芳
  5. ゴッゾーラの反撃 脚本:園田英樹 コンテ:西森章 演出玉田博 作画監督谷口守泰 吉田徹
  6. 戦士のかがやき 脚本:園田英樹 コンテ・演出:江上潔 作画監督西村誠芳
  7. ギロチンの音 脚本:桶谷顕 コンテ・演出:高瀬節夫 作画監督前田明寿
  8. 激闘!波状攻撃 脚本:富田祐弘 コンテ・演出西森章 作画監督:瀬尾康博 村瀬修功
  9. 旅立ち 脚本:園田英樹 コンテ・演出:佐藤育郎 作画監督谷口守泰 吉田徹?
  10. 鮮烈!シュラク隊 脚本:富田祐弘 コンテ:西森章 演出玉田博 作画監督西村誠芳
  11. シュラク隊の防壁 脚本:桶谷顕 コンテ:加瀬充子 演出:江上潔 作画監督逢坂浩司
  12. ギロチンを粉砕せよ 脚本:桶谷顕 コンテ・演出:高瀬節夫 作画監督前田明寿
  13. ジブラルタル空域 脚本:富田祐弘 コンテ・演出西森章 作画監督西村誠芳
  14. ジブラルタル攻防 脚本:桶谷顕 コンテ・演出:佐藤育郎 作画監督西村誠芳
  15. スペースダスト 脚本:神戸一彦 コンテ:西森章 演出:高瀬節夫 作画監督前田明寿
  16. リーンホース浮上 脚本:桶谷顕 コンテ:加瀬充子 演出:江上潔 作画監督:新保卓郎
  17. 帝国の女王 脚本・構成:斧谷稔 コンテ:斧谷稔 演出:加瀬充子 作画監督西村誠芳
  18. 宇宙艦隊戦 脚本:富田祐弘 コンテ:西森章 演出:芹沢剛史 作画監督西村誠芳
  19. シャクティを捜せ 脚本:神戸一彦 コンテ:加瀬充子 演出玉田博 作画監督:瀬尾康博
  20. 決戦前夜 脚本:桶谷顕 コンテ・演出:佐藤育郎 作画監督谷口守泰 吉田徹
  21. 戦略衛星を叩け 脚本:富田祐弘 コンテ・演出西森章 作画監督:新保卓郎
  22. 宇宙の虎  脚本:園田英樹 コンテ:加瀬充子 演出:江上潔 作画監督:新保卓郎
  23. ザンスカール潜入 脚本:桶谷顕 コンテ・演出:芹沢剛史 作画監督西村誠芳
  24. 首都攻防 脚本:桶谷顕 コンテ:西森章 演出玉田博 作画監督村瀬修功
  25. 敵艦と敵地へ 脚本:桶谷顕 コンテ・演出西森章 作画監督:新保卓郎 板倉和弘
  26. マリアとウッソ 脚本:園田英樹 コンテ:加瀬充子 演出:関田修 作画監督西村誠芳
  27. 宇宙を走る閃光 脚本:園田英樹 コンテ・演出:芹沢剛史 作画監督:瀬尾康博
  28. 大脱走 脚本:桶谷顕 コンテ:杉島邦久 演出山本裕介 作画監督谷口守泰 吉田徹
  29. 新しいスーツV2 脚本:桶谷顕 コンテ:福田己津央 演出:佐藤育郎 作画監督:新保卓郎 板倉和弘
  30. 母のガンダム 脚本:桶谷顕 コンテ:加瀬充子 演出玉田博 作画監督西村誠芳
  31. モトラッド発進 脚本:神戸一彦 コンテ・演出:芹沢剛史 作画監督逢坂浩司
  32. ドッゴーラ激進 脚本:桶谷顕 コンテ・演出:佐藤育郎 作画監督:瀬尾康博
  33. 海に住む人々 脚本:園田英樹 コンテ:西森章 演出:武井良幸 作画監督:新保卓郎 板倉和弘
  34. 巨大ローラー作戦 脚本:桶谷顕 コンテ・演出山本裕介 作画監督西村誠芳
  35. 母かシャクティか 脚本:桶谷顕 コンテ:加瀬充子 演出:佐藤育郎 作画監督:瀬尾康博
  36. 母よ大地にかえれ 脚本:神戸一彦 コンテ:西森章 演出:関田修 作画監督谷口守泰 吉田徹 森下博
  37. 逆襲ツインラッド 脚本:桶谷顕 コンテ・演出:芹沢剛史 作画監督:新保卓郎 板倉和弘
  38. 北海を炎にそめて 脚本:園田英樹 コンテ:山口頼房 演出玉田博 作画監督西村誠芳
  39. 光の翼の歌 脚本:桶谷顕 コンテ:加瀬充子 演出渡邊哲哉 作画監督逢坂浩司
  40. 超高空攻撃の下 脚本:桶谷顕 コンテ:西森章 演出:佐藤育郎 作画監督さとうけいいち
  41. 父のつくった戦場 脚本:園田英樹 コンテ:斧谷稔 山本裕介 演出山本裕介 作画監督:新保卓郎 板倉和弘
  42. 鮮血は光の渦に 脚本:桶谷顕 コンテ・演出:芹沢剛史 作画監督西村誠芳
  43. 戦場の彗星ファラ 脚本:桶谷顕 コンテ:西森章 演出:関田修 作画監督谷口守泰 森下博
  44. 愛は光の果てに 脚本:園田英樹 コンテ:滝沢敏文 演出:武井良幸 作画監督:瀬尾康博
  45. 幻覚に踊るウッソ 脚本・構成:斧谷稔 コンテ:斧谷稔 演出玉田博 作画監督逢坂浩司
  46. タシロ反乱 脚本:神戸一彦 コンテ:加瀬充子 演出:佐藤育郎 作画監督:新保卓郎 板倉和弘
  47. 女たちの戦場 脚本:桶谷顕 コンテ:西森章 演出渡邊哲哉 作画監督西村誠芳
  48. 消える命咲く命 脚本:桶谷顕 コンテ・演出:芹沢剛史 作画監督:瀬尾康博
  49. 天使の輪の上で 脚本:桶谷顕 コンテ:西森章 演出:関田修 作画監督西村誠芳
  50. 憎しみが呼ぶ対決 脚本:桶谷顕 コンテ・演出山本裕介 作画監督:新保卓郎 板倉和弘
  51. 天使たちの昇天 脚本:園田英樹 コンテ・演出西森章 作画監督逢坂浩司 瀬尾康博

*1:ただし、この作品に関しては放映開始当初「SD化、及びアレンジを加え他のシリーズのSDキャラとして扱う事の禁止」という「お触れ」が出た。この結果、横井孝二氏はVガンダムSDイラストを描くことができず、ミョーな姿のVガンダムが何度も誌面に登場。また「SDガンダム外伝」シリーズではちょうど新シリーズが始まる時期とバッティングしていたものの、上記の理由で主人公にVガンダムは抜擢することはできなかった。そこで苦肉の策として、物語の最初に主人公ウッソが操縦した「シャッコー」をモチーフにし、ガンダムにアレンジした「魔竜騎士ゼロガンダム」が誕生した。もちろんシャッコーがモチーフである事は禁句であった。その後、VガンダムSD化が解禁されたが、すでに横井孝二氏の「元祖!SDガンダム」は最終回を迎えていた。

*2http://www.v-gundam.net/product/index.html