宮城音弥

読書

宮城音弥

みやぎおとや

心理学者。「日本人の性格」などの著書や幅広い評論活動で知られた。

2005年11月26日、肺炎のため死去した。97歳。

1931年、京大哲学科卒。フランス精神医学を学び、帰国後、慶大東大講師などを経て49〜68年、東工大教授。日大教授も務めた。専門的知見を平易な文章で紹介し、心理学の普及に尽力。戦後の心理学ブームを主導した。クレッチマーの体質人類学などを用いて各県の県民性を分析した「日本人の性格」のほか、「超能力の世界」「天才」など著作多数。犯罪、教育、宗教文学から文明論に至る幅広い分野の評論を手がけた。

46年に清水幾太郎丸山眞男福田恆存中野好夫らと二十世紀研究所を設立し、副所長に就任。48年に発表した「封建的マルクス主義」は、日本でのスターリン主義批判の先駆けとなった。51年にはチャタレイ裁判の弁護側証人として出廷し、「露骨ではあるがわいせつではない」と証言。帝銀事件の平沢貞通元死刑囚の死刑執行に疑問を呈するなど、社会事象についても積極的に発言した。また、毎日出版文化賞の創設(47年)以来、長く選定委員を務めた。