虚堂

アート

虚堂

きどう

中国南宋時代の禅僧、1185〜1269。虚堂智愚〔きどうちぐ〕。臨済宗松源派の高僧。

大徳寺妙心寺両派の禅の直系の祖である「南浦紹明」(ナンポジョウミョウorジョウミン、応・灯・関の禅宗の素を作った傑僧、諡=円通大応国師、1235〜1308)もこの元へ参じ、修行したため、茶道界ではこの虚堂の書を非常に珍重する。

その内の一つが『生嶋虚堂』であり、また、京都豪商「大文字屋」の丁稚が蔵に立てこもってこれを切り裂いたうえ自害するという、まるで『ドグラ・マグラ』において夢野久作が創作した唐代は玄宗皇帝の寵愛した宮廷画家;「呉青秀」みたいな猟奇性をも有しているわけである。こちらの後者を『破れ虚堂』という。

千利休豊臣秀吉の寵愛を受けた前者は「大坂の陣」にて焼失しているし、国宝の後者『破れ虚堂』はその後きれいに修復されて東京国立博物館に収蔵されている。その他にも幾らか有る訳だが、現代、日本で比較的手軽に拝めるのは、名古屋市の「徳川美術館」に収められている『与徳惟禅者偈』くらいのものである。