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境界性パーソナリティ障害

サイエンス

境界性パーソナリティ障害

きょうかいせいぱーそなりてぃしょうがい

別名:境界性人格障害境界型人格障害 基本概念:ボーダーライン境界例、「境界パーソナリティ構造(O.カーンバーグ)」


DSM-III[1980年]以降による診断名「Borderline Personality Disorder」から、よく「BPD」と専門領域では略される。

DSM-IV-TR・邦訳版[2002年]」では、人格障害(Personality Disorder)内のB群人格障害(Cluster B Personality Disorder)に分類される。

DSM-IIIでは診断項目は「8つ」であったが、後の改訂で「解離性症状」に関しての項目が追加された。これは今まで埋もれていたジャネ(フランス)の概念「解離」というものの症状の臨床治療と研究が深まった事と無関係ではないだろう。


DSM-IV-TR・新訂版[2003年/医学書院]」では、「人格障害」という訳語が差別的だという話や、以前から「Personality」の訳として「人格」を使うのは微妙に意味合いが異なるなどの意見も存在しており(小此木敬吾など)、「精神分裂病」が「統合失調症」に改められたのを機に訳名変更の一つとして、DSM-IIIの普及以降の日本で従来から根強く使われてきた「境界性人格障害」が「境界性パーソナリティ障害」に改められた(2003年8月・DSM-IV-TR 新訂版発刊より)。

ただし、日本精神神経学会では訳語として「人格障害」がいまだに採用されているのでご注意頂きたい。


また「ICD」の現行最新版である「ICD-10」では名称が変更されていないため、「境界性人格障害」の名称が根強く定着しているようである。

(補足:WHOのICD-10は1992年に出されたもので、アメリカDSM-III-R[1987]の発表から5年後のものである)