江川英龍のパン作りを記念した「パン祖のパン祭」を前に伊豆半島をかたどったパンを手にする関係者=静岡県伊豆の国市長岡のあやめ会館で2019年1月9日午後6時56分、石川宏撮影 「オランダ人常食にパンというものを食するよし。何をもて作れるものにや」「小麦の粉に甘酒を入れ、練り合わせて蒸焼(むしやき)にしたるもの也(なり)」。江戸時代の蘭学(らんがく)者、大槻玄沢(おおつきげんたく)が記した「パン問答」である▲長崎オランダ屋敷のレシピらしい。それを学んだ伊豆韮山(にらやま)の代官で軍学者の江川英龍(えがわひでたつ)が1842年4月12日に初めて兵糧用パンを焼き上げたという。毎月12日が「パンの日」、…