慶応義塾大学三田キャンパスの南校舎隣り、稲荷山にある「三田演説館」は、日本最古の演説会堂です。 演説、スピーチ、ディベートというと、今では自分の意思を多数の相手に伝える手段として広く行われていることですが、日本に初めてこの方法を伝えたのは、福沢諭吉とその門下生たちでした。 西洋で行われている演説を、日本に広める必要性を強く感じた福沢諭吉は、明治7年に三田演説会を組織し一般に公開。演説や討論の仕方の手ほどきを記した書籍等を発表し、普及に努めました。スピーチを「演説」、ディベートをと「討論」と翻訳したのも福沢です。 日本初の演説会堂となるこの三田演説館は、明治8年5月1日に開館。 建物は、木造瓦葺…