日本の平安時代にあった令外官の1つである検非違使の官庁。寛平7年(895年)に左右衛門府内に左右の検非違使庁を置くようになったが、天暦元年(947年)に効率化、迅速化のために統合されて左庁だけに検非違使庁が置かれるようになった。 なお、検非違使は鎌倉時代になると有名無実化し、室町時代になると消滅した。
治承元年五月五日、叡山の座主、明雲《めいうん》大僧正は、 宮中の出入りを差しとめられた。 同時に、天皇平安の祈りを捧げるために預っていた、 如意輪観音《にょいりんかんのん》の本尊も取上げられた。 更に検非違使庁《けびいしのちょう》を通じて、 神輿を振り上げて、 都へ押し寄せた張本人を摘発せよという命令もきていた。‥ 【ふるさと納税】KABUTO MKA-06(五月人形)価格: 535000 円楽天で詳細を見る 【ふるさと納税】KABUTO MKA-07(五月人形)価格: 570000 円楽天で詳細を見る
治承元年五月五日、叡山の座主〈ざす〉、明雲《めいうん》大僧正は、 宮中の出入りを差しとめられた。 同時に、天皇平安の祈りを捧げるために預っていた、 如意輪観音《にょいりんかんのん》の本尊も取上げられた。 更に検非違使庁《けびいしのちょう》を通じて、 神輿を振り上げて、 都へ押し寄せた張本人を摘発せよという命令もきていた。 こうした、矢次ぎ早の朝廷の強硬策は、 先の京の大火事に原因と理由があったろうが、 もう一つには、とかく、法皇の信任厚い西光《さいこう》法師が、 あることないこと、山門の不利になることばかりを、 後白河法皇に告げ口したためであった。 そのため、法皇は、ひどく山門に対する心証を害…
前回ブログについての反省 NHK大河ドラマ「光る君へ」第14回「星落ちてなお」が4/7に放送され、オープニングのトリを飾っていた藤原兼家(演・段田安則)が没した。ここまで公の硬派的な物語を引っ張ってきた功労者、まだまだ居てほしかったが・・・そんなことを言ったら、いとに叱られるか。 まずはあらすじを公式サイトから引用しよう。 (14)星落ちてなお 初回放送日: 2024年4月7日 仕え先を探すまひろ(吉高由里子)は、土御門殿からの帰りに道長(柄本佑)と鉢合わせてしまう。久しぶりの再会だったが・・・。ある日、兼家(段田安則)は道長らを呼び、道隆(井浦新)を後継者にすると告げる。道兼(玉置玲央)は納…
平安時代の宮中を舞台にしたドラマ「光る君へ」。第14話「星落ちてなお」のあらすじを見て行きましょう。(知らんふり)花山天皇が退位させられたことで父親が職を失い収入源が途絶えたまひろは、就職活動を行いますがなかなか職が見つかれません。そんなとき道長の妻・倫子から仕事の誘いを受けます。しかし、まひろは断ります。その帰りに道長と鉢合わせします。2人にとって久しぶりの再会でしたが言葉を交わすことはありません。道長は頭を下げて道を譲るまひろの前を通り過ぎて行きました。なんとまあ・・・ (いとのおいとま)自宅に戻ったまひろは、いとに、女房の話は断られた、と嘘をつきました。これを聞いた、いとは、少しでも食い…
990年 鉢合わせたそのままの続きかどうかがまず心配でしたが、続きでした!! 光る君へ 前編 (NHK大河ドラマ・ガイド) 作者:大石 静 NHK出版 Amazon 光る君へ 後編 作者:大石 静 NHK出版 Amazon なんとかふたりともお互いをスルーしたけどその後上の空の道長、何かを察する倫子様、「ああ、よい風だ」ってまひろに会えて超嬉しいの隠さず清々しさ丸出しなのどうなの!!笑う!!娘が初めて?パパと呼ぶ瞬間ってお父さん的には人生でもなかなかない喜ばしい瞬間なのにそれを逃すほどにアンタ! 副音声さん「まひろが去った廊下に目を向ける」 道長〜そういうとこやぞ!!まひろ好きすぎ! まひろは…
さて、今回はタイトル的にほぼ兼家が亡くなることは確定。 あとを継いだ長兄・道隆の時代がやってくるわけですが、それに不満を持つ道兼、静かに世を良くするための炎を燃やす道長とで藤原三兄弟のピリピリした関係が始まりそうではありますが……さて。藤原兼家: 日本史短編人物伝記作者:牧野 新Amazon兼家の謀略によって、藤原家のパワーはすでに最大クラス。受け継いだ道隆のスペックや如何に、という感じですね。 大抵2代目は割と優秀で、3代目からじわじわダメになっていくらしいです。それは開祖である初代の偉業を、3代目は直接見聞きしていないから……だとか。
題名 「光る君へ」第09話「遠くの国」 放送日 2024年3月3日 登場人物 初登場の人はなし(初めてか?) 概要 東三条殿に入った盗賊の正体は直秀ら散楽一座だった。道長の命で検非違使に引き渡される。一方、直秀らの隠れ家を訪ねていたまひろは盗賊仲間と勘違いされ、獄に連行される。宮中では、花山天皇と義懐の関係が悪化し、代わって道兼が信頼を得始めていた。その頃、兼家を看病する詮子を思いもよらぬ事態が待ち受けていた。(公式サイトより) 今日の実資と桐子 「先の帝はすべてのことをよくご覧になっていた。先の帝が懐かしい」 「懐かしんでも院が帝に戻られはしませんから」 「わかっておる」 「わかっているなら…
※個人的事情で、感想は今回2回分まとめて考えます。 目次:クリックで各項目へ飛べます。 直秀という存在を考える 散楽について(第一回の感想から) 散楽と市、チマタと辻 直秀のこれからの身の振り方 ーーもうちょいおまけーー 左大臣家の一の姫、倫子の縁談を巡る人々の思惑 右大臣藤原兼家の場合 右大臣家の藤原詮子の場合 左大臣源雅信の場合 藤原穆子むつこ(左大臣家北の方、正室)の場合 倫子本人の気持ち 兼家の陰謀と詮子の謀略が雌雄決着をつけんと火花を散らす 直秀のその後 余談:女房とは 直秀という存在を考える さて、この時点で第9話の結末までを知ってる前提で書きますが、直秀および散楽の一座は、源氏物…
目次:クリックで各項目へ飛べます 《大河ドラマに見える源氏物語の要素》 確執への訣別 ケガレと物忌み、怨霊と生霊 当時の女性 紫式部が主人公の大河ドラマ、題名が「光る君へ」ということで、なんとなく時代は平安時代だろうとは予想していたものの、筋書きは源氏物語を追うのかな?と思っていたがそんなわけはなく、紫式部自身の生涯を描いたドラマになるようだ。 しかし代表的作品が源氏物語ということで、ドラマの設定の中に源氏物語にお題を取ったものが散見される気がするので、このへんで一度整理しておく。 ※あくまで自分用の覚書きです。 《大河ドラマに見える源氏物語の要素》 ・貧乏な紫式部の生家ーー末摘花すえつむはな…
平安時代劇シリーズ第3弾はあの「羅生門」! おおまかなストーリー 映画の感想 ➀ヨーロッパの古典映画の香りがする? ②三船敏郎さんの野性味あふれる独特の演技に目を見張る ③新しい発見!土砂降りは効果的な演出! ④新たな発見!まさに今の時代にピッタリ! この映画のエピソード ➀原作は芥川龍之介の「藪の中」と「羅生門」 ②ヴェネツィア国際映画祭受賞には影の立役者が! ③そのほかにも立役者が…! この映画にはまだまだエピソードがいっぱい! 平安時代劇シリーズ第3弾はあの「羅生門」! 市川雷蔵さん主演の「新・平家物語」(1955年) 「新源氏物語」(1961年)に続く 平安時代劇映画紹介シリーズ第3弾…
■わた■ 「万葉植物園 植物ガイド105」(袖ケ浦市郷土博物館発行)より引用させていただきました。 ●歌は、「しらぬひ筑紫の綿は身に付けていまだは着ねど暖けく見ゆ」である。 千葉県袖ケ浦市下新田 袖ヶ浦公園万葉植物園万葉歌碑(プレート)(沙弥満誓) 20230926撮影 ●歌碑(プレート)は、千葉県袖ケ浦市下新田 袖ヶ浦公園万葉植物園にある。 ●歌をみていこう。 題詞は、「沙弥満誓詠綿歌一首 造筑紫觀音寺別當俗姓笠朝臣麻呂也」<沙弥満誓(さみまんぜい)、綿(わた)を詠(よ)む歌一首 造筑紫觀音寺別当、俗姓は笠朝臣麻呂なり> (注)べったう【別当】名詞:①朝廷の特殊な役所である、検非違使庁(けび…
今は昔、清少納言が『枕草子』を著したずっと前のことだ。京に住んでいた若い女が、貧しい暮らしでいっこうに生活は楽にならなかったので、清水の観音さまに願をかけていたが、少しもききめがなかった。そこである日、いつものようにお籠りして、観音さまに申し上げるには、「わたくし長年の間、観音さまを信仰いたしまして、足しげくお参りしてまいりましたが、相変わらずの貧乏暮らしで食べるものにも不自由し、いっこうに暮らし向きはよくなりません。これも前世の報いかもしれませぬが、せめて少しばかりのご利益をいただけないものでしょうか?」、とお願いしているうちに眠気が襲ってきて、つい横になるうちに眠ってしまった。 ひと晩中、…
<養老町> ■岐阜県養老町養老公園 元正天皇行幸遺跡万葉歌碑(巻二十 四四三七)■ 岐阜県養老町養老公園 元正天皇行幸遺跡万葉歌碑(元正天皇) 20221019撮影 ●歌をみていこう。 題詞は、「先太上天皇御製霍公鳥歌一首 日本根子高瑞日清足姫天皇也」<先太上天皇(さきのおほきすめらみこと)の御製、霍公鳥(ほととぎす)の歌一首 日本根子高瑞日清足姫天皇(やまとねこたかみずきよたらしひめ)なり>である。 (注)先太上天皇:ここでは元正天皇のこと。(伊藤脚注) ◆冨等登藝須 奈保毛奈賀那牟 母等都比等 可氣都ゝ母等奈 安乎祢之奈久母 (元正天皇 巻二十 四四三七) ≪書き下し≫ほととぎすなほも鳴か…
佐々木 頼重(ささき よりしげ、1236年頃?~没年不詳(1263年以後))は、鎌倉時代中期の武将・御家人。通称および官途は 三郎、左衛門尉。 宇多源氏佐々木氏の支流・大原氏の祖である佐々木(大原)重綱の子(3男か?)。源頼重、大原頼重とも呼ばれる。 まず、父・重綱(1207 - 1267)*1について、『吾妻鏡』での登場箇所を次の表に掲げる。 【表A】『吾妻鏡』における大原重綱の登場箇所*2 年 月日 表記 承久3(1221) 6.14 信綱……子息太郎重綱 貞応元(1222) 7.3 佐々木太郎兵衛尉重綱 嘉禄元(1225) 12.20 佐々木太郎左衛門尉 安貞2(1228) 7.23 佐…
<太宰府市(2)> ■福岡県太宰府市大宰府 太宰府天満宮万葉歌碑(巻五 八三〇)■ 福岡県太宰府市大宰府 太宰府天満宮万葉歌碑(佐氏子首) 20201117撮影 ●歌をみていこう。 ◆萬世尓 得之波岐布得母 烏梅能波奈 多由流己等奈久 佐吉和多留倍子 [筑前介佐氏子首] (佐氏子首 巻八 八三〇) ≪書き下し≫万代(よろづよ)に年は来経(きふ)とも梅の花絶ゆることなく咲きわたるべし [筑前介(つくしのみちのくちのすけ)佐氏子首(さじのこおびと)] (訳)万代までののちまでも春の往来(ゆきき)があろうとも、この園の梅の花は絶えることなく咲き続けるであろう。(伊藤 博 著 「万葉集 一」 角川ソフ…