信州最長寿の温泉宿ともいわれる、佐久ホテルの温泉。正確な源泉名としては、旭湯のみであるが、一般的な名称として使われている旭湯温泉とした。 佐久ホテルの前身となる宿が開業したのは、室町時代の正長元年(1428)で、望月城主望月河内守が、宿泊と食事の提供を始めたことがその創始という。また、この開業と同時期に篠澤光重によって掘削されたのが、この旭湯温泉で、現在でも涸れることなく、佐久ホテルの真下から湧き出している。 以降、時の権力者にも利用される温泉宿となり、室町時代の足利将軍家から贈られた書状が残っているという。また、戦国時代には武田信玄も入浴したとされ、信玄から拝領した掛軸の軸に使われていた円筒…