今回は2024年春公開の映画『4月になれば彼女は』の感想です。(後半ネタバレ注意) 映画『4月になれば彼女は』の原作は川村元気の小説で「10年にわたる愛と別れを、壮大なスケールで描いた心に刺さるラブストーリー」である。(公式ウェブページより映画『四月になれば彼女は』公式サイト (toho.co.jp)) この映画は構成がしっかりしていて良い。主題が首尾一貫していて、その描き方も丁寧だ。最近の映画や小説は、良いことを言っているから良い作品だろう、などと思って主題を箇条書きするものが多いが『4月になれば彼女は』は違う。主題が一貫していて、一見矛盾しているように見えてもそれは最後の主題の提示に向けた…