◼️発問研究の進歩 1970年代以降、日本の教育界では発問に関する研究が活発化し、特にその類型、方法論、構造に注目が集まりました。この時期の教授学の発展は発問論に大きく貢献し、発問の分類や作成方法、基本原理の点で重要な成果を生み出しました。 宮坂義彦(1970)は、『教授学研究』の中で斎藤喜博の島小の実践を分析しながら「質問」と「発問」を区別しました。「質問」と「発問」を区別する必要性は吉本均等にも主張されるようになりました。そして、吉本均(1974)は、『訓育的教授の理論』の中で、限定発問(しぼる問いかけ)、「否定発問」(ゆさぶる問いかけ)、関連的発問(広げる問いかけ)の3つ類型をあげました…