耕治人

読書

耕治人

こうはると

作家、詩人1906年(明治39年)ー1988年(昭和63年) 熊本県八代生まれ。私小説に徹した孤高の作家。


昭和3年明治学院を卒業後、『主婦の友』編集部勤務を経て文筆活動に入る。詩人千家元麿に師事し、日本文芸家協会に所属しながら詩を中心とした文筆活動を続け、『耕治人詩集』『水中の桑』などの作品に結実させた。

戦後は、身辺に取材した私小説的な作風で、着実な創作を行い、多数の小説を発表した。昭和45年には『一条の光』が第21回読売文学賞を受賞、さらに昭和48年には「この世に招かれてきた客」を中心とした業績から第1回平林たい子文学賞を受賞。その後も、昭和55年に発刊した『耕治人詩集』は第31回芸術選奨文部大臣賞を受賞するなど、その業績は作品とともに高く評価されている。

晩年、長年、恩顧を受けた川端康成の没後に、川端の人間性を批判する小説を発表し、波紋を呼んだ。

また、「天井から降る哀しい音」「どんなご縁で」「そうかもしれない」の最晩年の3作品は、「命終三部作」として、多くの人の注目を集めた。


なお、『そうかもしれない』は2005年、保坂延彦監督、雪村いずみ桂春團治主演により映画化された。