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国際識字文化センター(ICLC)

(社会)
こくさいしきじぶんかせんたー

●国際識字文化センター(ICLC)は、2012年現在、アジア・太平洋地域の識字教育を推進するため、ユニークな識字教育を推し進めながら、子どものための創作活動を続けています。人間の生き方を求めて、「ヒューマン・リテラシー」を確立しようと、新しい時代における識字教育活動(リテラシー活動)を行っています。これらの活動は、これまでのアジア・太平洋地域でのユネスコ活動やJICA,NGOでの広範な体験を基に行われています。それらの活動は多岐にわたっており、特にアジアの国々での子どもや女性を対象にした活動は、教育/文化/平和/環境/国際理解など関係する多分野にわたっています。

代表は、これまでユネスコ活動で国境を越えたアジアの共同出版計画など20年間にわたって推進しながら、アジアの農村地域での識字教材開発などを行ってきましたが、こうした共同作業を通じての表現力や人間力の形成を基礎にしてこれからの国際社会を平和で幸せにする根源ではないかと考えています。2012年現在は、3.11の原発事故などの衝撃をどう乗り越えていくか、絵地図ワークショップなど新たな取り組みが活動が続いています。

●リテラシー(識字)とは、思考力・判断力・表現能力の全体を示したもので、従来の識字とは機能的に異なる概念です。独自に創り出した言葉としてヒューマン・リテラシーという用語を使っています。ヒューマン・リテラシーとは、人間的な心を有した思考力・判断力・表現能力を示す生き方であり、識字を単に延長した概念ではありません。それは人間性を大切にして、共生の生き方を作りだす日常的な哲学と技術(スキル)を意味しています。”


ICLCは、アジアやアフリカなど途上国や日本を含めた欧米での識字教育(読み書き計算能力)や基礎教育の開発に向けて、1997年5月、5カ国(日本、インド、韓国、中国、米国)の有志によって、東京に設立した国際NGOです。現在、世界中で約10億人を超える読み書きの出来ない人々は貧困や病気や環境破壊の中で、文字の読み書きのできない非識字のために、人間らしく生きていくための知識や情報を得ることができない厳しい状況の中で暮しています。それは世界が直面している格差の問題の根源のひとつともなっている。それは途上国だけでなく、先進諸国でも同じであり、国際識字文化センターは、「ヒューマン・リテラシー(人間性の尊厳を向上させる識字教育)を推進しようと、教育・文化・コミュニケーションを通じて全世界でユニークな識字教育活動を行ってます。

●人生で創造する最も重要なものは、「希望を持てない人々も希望が持てるように、自分の人生を可能な限り創造的に生きること。それ以上の創造性はありません。21世紀の哲学とは、人間だけが希望を持つのでは不十分、地球上のあらゆる存在が希望をもって生きられるような生命環境を作ることも大きな責任です。”


**理念
ヒューマン・リテラシーとは、
「識字は哲学や方向性を持たなければならない。識字教育とはただ単に読み書き計算ができるかどうかの技術能力の問題ではなく、豊かな人間性を築くために普遍的な目的や内容をめざすものでなくてはならない。人を不幸にし、人を殺す識字がこれまでの歴史でどれだけ推進されてきたことか、そしてそれは現在も続いていると思うのです。文字によって表現される知識や技術は、人間のありかた全体に真摯なる責任をもたなければならない。識字とは人を生かし、争いをなくし、人間同士が信頼できる世界をつくるためにこそ存在する。」と考えた田島ICLC代表による造語。「識字教育は核開発などにも貢献しなければならない」」といった政治家の演説に接した代表が、核開発のような目的に使われる識字を否定するために新たに考えた概念です。

2011年、世界で初めてインドとパキスタンが共同制作した「平和絵本」が2011年には完成しました。これは1998年、国際識字文化センター(ICLC)が、カシミール問題で激突して対立を深めるインドとパキスタンの国境紛争において、どうしたらインドとパキスタンが共同で平和を子どもたちのために育むことができるか、徹底して議論した末に1998年から開始された平和プロジェクトです。子どもたちの心の中に、「憎しみを越えて」国境を越えての愛を築くーそれが平和絵本の目的です。


原爆実験の成功を祝う子どもたち(1998年)

2001年、東京で、インド、パキスタン、中国、アメリカ、日本など5カ国の参加者が招聘され、第1回平和絵本の共同編集会議が開かれました。会議では、インドとパキスタンが、1998年にそれぞれ制作した2つの素案を討議しましたが、それをもとに2004年、ネパールのカトマンドゥーで、ICLCの主催のもと、インドとパキスタン、ネパール、日本から16名の作家、編集者、画家などが招聘され、さらに絵本の内容が煮詰まっていきました。この会議では、3日間にわたって子どもたちの平和を阻害する問題が徹底的に討議され、共同で平和絵本の骨子が作られ、最終素案が共同制作されました。これをもとに編集作業は進みましたが、内容の表現やイラストの内容、出版方法などをめぐって難航を重ねましたが、2011年、平和絵本の英語版がついに完成、インドのデリーにあるNBT出版社から出版されたものです。


今後は、この英語版をもとに、インド、パキスタンなどのそれぞれの言語、ヒンディ語、ウルドゥー語、ベンガル語など10数言語に翻訳され出版されていくことが始まっています。熾烈な国境紛争で犠牲になるインドとパキスタンの二つの国のこどもたちにとって、平和絵本という新しいアプローチが楽しい絵本でもって示されたことは、小さなことのように見えて実は世界の歴史にもなかったような新しい融和と寛容の時代が始まっていることを意味しています。平和は叫びでは決して達成できません。具体的に子どもたちの心の中に平和の礎をしっかりと築いていかねばならない課題です。それには、感動の中でメッセージをきちんと届けることです。平和問題は、遠くの理想や平和を語ることではありません。、現実の厳しい環境の中で苦しむ子どもたちの心の中に具体的な果実を実らせていくことが必要なのだと思います。絵本は今後、ネットや語りなどでも広く配布され、世界中の子供たちへも届けられていくことになっています。



赤鉛筆と青鉛筆の人生


ティトリと希望の音楽



タコよ!天高く舞い上がれ!



ロストアンドファウンド

    

2004年、ネパールで開催された平和絵本の共同編集会議



第1回平和絵本の共同出版会議 (2001年)、東京




**主要な事業内容

  1. キラン図書館
  2. 平和絵本の共同出版プロジェクト
    • 印パの核実験やカシミールをめぐっての国境紛争を契機に、パキスタン・インドの絵本作家などが共同で1998年から企画・編集作業が開始された。2001年東京、2004年に国際交流基金とユニセフの協力でネパールのカトマンドゥーにて、平和絵本編集会議が開催され、「Listen To Me!」(私たちの声を聞いて!)と題名がつけられたこの絵本は、まず英語版で出版される予定。
  3. 自立活動の支援、協力
    • 人々が持続できうる力や技術をもつことが必要ではないかと考え、紙の作り方を教えるなどのアイデアを使い、ICLCはこれまでのさまざまな協力活動を行ってきた。パキスタンの少数民族カラーシャの村、多数のNGOや芸術大学、青少年刑務所、ラオスの山村、タイのカレン族の難民キャンプ、パレスチナのオリーブの葉、南インドのダリット(最下層カースト)女性の自立、韓国での一般の人々などを対象に現代の環境問題や社会問題と深く関りながら、人々の自立活動を支援している。http://www.sahil.org/abt_jp.html
  4. 絵地図分析(PMA)による実践的教育
    • 絵地図分析(PMA)とは、「文字と絵とデザインで深層心理を表現し、できあがった絵地図と対話しながら人生戦略をたてる教育プログラム」で、二つの大きな効果がある。一つは内面にある苦しみや悩みを絵地図に昇華させるので、集中力や高揚感と共に自己の解放感がもたらされること。もう一つは、絵地図を詳細に分析することによって、羅針盤となる自分についての具体的な生き方を得られること。絵地図分析による教育の最大の目的は、絶壁に追い込まれて呻吟している現代の子どもや大人たちを対象に、言葉と絵の力を用いて、問題解決のための行動に向けて自信を持てるようにすることにある。
  5. パキスタンの水俣ともいえるカスール市の環境破壊に対する啓蒙
    • パキスタンの北部カスール市での重要な輸出産業であるなめし革製造は、製造過程で使われる六価クロムという猛毒の化学薬品による大気や水質の汚染により、地域の住民約15万人の健康被害を生んでいる。1993年には、5〜6万人ともいわれる住民が肺がんや肝臓疾患などで苦しみ、今なお住民の60%が健康を蝕まれている。ICLCは目に見えず因果関係を簡単に説明できない深刻な環境問題を人々にどう伝えていくか、特に文字の読み書きのできない人々を念頭に、紙芝居、創作、絵本、演劇など多様な表現活動を通じて挑戦を続けている。
  6. 文学と識字活動を結ぶ多様な表現活動
    • 2001年、東西両ドイツの統一を記念してベルリンで開催された第1回国際文学祭で3作品がドイツの舞台俳優によって朗読された。同年、イスラマバードの国立図書館ホールでパキスタンとアフガニスタン難民キャンプの子どもたちによって、「キラン図書館」、「青い空の下―地雷で足を失くしたアフガンの子ども」の舞台劇が上演された。2004年には、音楽と語り「コンキチ」が、音楽は劉宏軍(中国)、語りは林洋子によって、東京、京都、広島などで開催された。韓国のナミソムで開催されている世界青少年文化祭にも参加している。2007年には、世界的に著名な画家のA.ラマチャンドラン(インド)を招請して、原画展や講演会を行った。その他多様な紙芝居や識字絵本などを共同製作するなど、人間社会をテーマに「ことば」を通じて多様な表現活動を行っている。



デリーで出会った泥遊びをする子どもたち

<2012年の年頭のご挨拶>

昨年の日本は地震・津波・原発事故と大震災に見舞われ悲しい年になりました。特に日本の子どもたちは福島原発の放射能拡散によって、未来への道のりが一層険しい年になっています。大人の責任が深刻に問われた厳しい年でした。こうした中からでも「希望への道のり」をしっかりと見つけていきたいものです。こうした中で、ICLC 国際識字文化センターが、1998年から始めた、世界初のインドとパキスタンが共同制作した「平和絵本」が2011年暮れに完成しました。

これは東京にある国際識字文化センター(ICLC)が、カシミール問題で激突して対立を深めるインドとパキスタンの国境紛争において、どうしたらインドとパキスタンが、共同で平和を子どもたちのために平和な心を育むことができるかと、徹底して議論した末に、1998年から開始された平和プロジェクトです。2001年、東京に、インド、パキスタン、中国、アメリカ、日本など5カ国の作家・編集者・画家などの参加者が招聘され、第1回平和絵本の共同編集会議が開かれました。会議では、インドとパキスタンの画家や作家が、1998年にそれぞれ制作した2つの素案を討議しましたが、それをもとに2004年、ネパールのカトマンドゥーで、ICLCの主催のもと、インドとパキスタン、ネパール、日本から16名の作家、編集者、画家などが招聘され、さらに絵本の内容が具体的に煮詰まっていきました。

このカトマンドゥーの会議では、5日間にわたって子どもたちの平和を阻害する問題が徹底的に討議され、共同で平和絵本の骨子が作られ(Listen to Me!)、最終素案が共同制作されました。これをもとに6年間、編集作業は進みましたが、内容の表現やイラストの内容、出版方法などをめぐって難航に難航を重ねました。しかし2011年、平和絵本英語版がついに完成、インドのデリーにあるNBT(NationalBookTrust)から英語版で出版されたものです。2012年1月25日、デリーのIICで、ICLCや印パ双方の関係者が出席して出版記念会が開催されました。


刊行された4冊の平和絵本

熾烈な国境紛争で犠牲になるインドとパキスタンの二つの国のこどもたちに、平和絵本という新しいアプローチが絵本で示されたことは、小さなことのように見えて実は世界史にもなかったような新しい融和と寛容の新しい時代が始まっていることを意味しています。そうは思いませんか? この絵本の完成までに14年がかかりました。英語版からさらに十数言語に翻訳されて刊行されるのにまた10年ぐらいかかるかもしれませんが、平和は叫びでは決して達成できません。一歩一歩、具体的に子どもたちの心の中に平和の礎をしっかりと築いていかねばならない課題です。それには、感動の中でメッセージをきちんと届けることです。

今後は、この英語版をもとに、インド、パキスタンなどのそれぞれの国語である、ヒンディ語やウルドゥー語など15言語に翻訳して出版していくことになっています。またインターネット、語り、YOUTUBEなどでも広く配布され、世界中の子供たちへ届けられていくことになっています。このプロジェクトでは、「国際交流基金」、「広島祈りの石」、ネパールのユニセフなど多数の団体や個人などからご協力をいただきました。紙面をお借りして、心からお礼を表明したいと思います。

このプロジェクトのあと、国際識字センター(ICLC)は、日本・韓国・中国の子どもたちへ、3カ国の近代歴史を取り上げた歴史の共同出版やパレスチナとイスラエルの子どもたちへ、平和のための共同出版を開始することになっています。いずれも世界で最も難しい課題ですが、「これからの子どもたちに、世界で一番大切な問題」を絵本を通じて、真っ先に届けていきたいと思っています。平和は、遠くの理想や平和を語ることではありません。、現実の厳しい環境の中で苦しむ子どもたちの心の中に、しっかりと精神的な果実を実らせていくことが必要だと思います。今年は、子どもたちの心に希望の種をまくことのできる年です。関係の皆様に心から感謝とご支援を申し上げます。 iclc2001@gmail.com


国際識字文化センター(ICLC)が行っている主要な活動

  1. 最も抑圧された子どもたちのための識字図書館の設置(キラン図書館など8館)
  2. コミュニティ活性化のための紙漉き技術人材研修 (インド、パキスタン、韓国、ビルマ難民など)
  3. 絵地図分析を通じての自己改革や社会改革 (日本、韓国、中国、インド、パキスタン、ビルマなど)
  4. 国境を越えた平和絵本の共同出版プロジェクト(ネパール、インド、パキスタン、パレスチナなど)
  5. 絵本や紙芝居などを使って、アジアでの環境運動など草の根の社会変革を求めた活動を展開
  6. 多様な教材開発など問題解決のための研修ワークショップの開催(インド、中国、韓国など)


農村地域で、自立のための紙すきを教える


少数民族のカラーシャの子どもたちへ自作の紙芝居を実演


活動の背景にあるもの:  

アジア地域は、世界の人口の三分の二を占め、民族・言語など多様な文化が存在し、経済面でも政治面でも大きな変化に直面している。アジアは経済的には繁栄の一面、貧困、戦争、環境、疾病も非常に深刻である。この背景には、文字の読み書きもできず、学校で教育を受けられない人々がアジアには多数存在しており、識字教育や基礎教育が全く行き渡らない構造が存在している。世界の10億人の非識字者(文字の読み書きの出来ない人々)の三分の二はアジア地域である。現在戦争の続いているアフガニスタンは、世界中でも識字率が最も低く、特に女性の識字率は10%以下である。


●識字教育の目的は、文字の読み・書き・計算能力にとどまらず、口承文化や身体表現などを通じて、「自分自身や社会を進化するように努力していくことが最大の目的です。進化とは開発や発展の概念とは基本的に異なっています。人間の普遍的な生き方を求めて「ヒューマン・リテラシー」を確立しようと、新しい時代におけるリテラシー活動を行っています。これらの活動は、アジア・太平洋地域でのユネスコ活動、JICA、NGOなどの広範な体験を基に行われています。活動は国境を越えて多岐にわたっており、特にアジアの国々での子どもや女性を対象にした活動は、教育・文化・平和・環境・国際理解など広範な分野と連携しています。



 キラン図書館

 絵地図ワークショップ

 絵地図ワークショップ




現在の活動分野

1997年、国際識字文化センターは(日本、インド、韓国、米国、中国)の専門家によって東京に設置されている。1997年から2000年までイスラマバードに本部を置き、多様な活動を展開してきたが、2001年からは東京に拠点を移している。これは国際NGOとして、ユネスコやユニセフ活動、環境、人権、教育分野などで働いた経験をもつ専門家などが幅広く活動している。すべてボランティアである。代表は1997年から2000年まで、国際協力機構の識字教育専門家として、パキスタン連邦政府首相識字委員会(PMLC)のアドバイザーを勤め、パキスタンの未就学の子どもたちのノンフォーマル学校の設置や農村女性の識字教育などを幅広く推進した。この時期の活動がアメリカの大学の報告書の中に記述されている。
http://tajimashinji.at.webry.info/201004/article_2.html

ICLCは、人間の尊厳を確立しようと「ヒューマン・リテラシー」を新たに提唱し、その方法論としては、新しい「絵地図分析ワークショップ」(Picture Map Analysis(PMA))を、日本、インド、パキスタン、韓国などの諸大学で講義を行ってきている。2004年には、インド、ネパール、パキスタン3ヵ国の平和絵本の共同出版会議(カトマンドゥ)、2006年には、韓国KT(韓国・テレコミュニケーション)研修(ソウル)、2007年には、ソウルの淑明(スンミョン)女子大学研修(ソウル)、2007年には、インドのデリーと南インドのNGO、2008年には、南京師範大学(中国)、2009年にはラホール女子大学、2010年にはカンボジア教育省青少年局、梨花女子大学(韓国)などを対象に絵地図分析を行った。

2001年からビルマ(ミャンマー)にて、民主化を促進するために基礎教育プロジェクトに参加し、軍政の中で伝統的な暗記教育中心主義や想像性を失った学校教育を改善するため、全国の小学校での教師を対象に子どもの感性や体験を自由に伸ばすCCA教育(児童中心型教育)を推進している。プロジェクトのアドバイザーとして全国の教員養成大学の教員研修などを行いながら、民主化運動を推進している。ビルマ作家・ジャーナリスト協会の会長の翻訳で、2003年には3冊の創作集がヤンゴンで翻訳出版されている。


<出版と公演活動>

インドのA.ラマチャンドランが描いた大亀ガウディの海の絵本(ディンディガル・ベル、(日本語版・英語版・韓国語版ー2005年)などもある。
また「コンキチ」の作品は、2008年10月には文化庁芸術祭参加作品として、狂言形式の楽劇として、日中韓の三カ国共同作品として渋谷で上演された。
http://www.youtube.com/watch?v=80rJ4Rp3RIs

古屋和子の語り「大亀ガウディの海」日本全国にて語り、2010年4月1日 中目黒パーシモンホール

また主要な作品は、英語版を通じてアジア各国では、中国語、ハングル(韓国)、インドの諸言語(ヒンディー語、パンジャブ語など多数)、タイ語、ファルシー語(イラン)、ネパール語、ウルドゥー語(パキスタン)、インドネシア語、ベンガル語、タガログ語(フィリピン)、ラオス語、シンハラ語(スリランカ)、パシュトー語(アフガニスタン)、ベトナム語、ビルマ語などアジアの20言語以上で翻訳出版されて、子どもや大人たちに読まれている。ベトナムや韓国では、海亀保護の象徴的な作品となっている。

タイ教育省は5万部を印刷して、全国の学校に配布した。また『コンキチ-さびしい狐』の作品は、2000年、パキスタン国立演劇センターなどによって舞台化され、2004年には、林洋子の語りと劉宏軍(中国)の音楽によって東京、京都、広島にて公演が行われました。

2007年には、米国の音楽家T.M ホフマンの音楽とインドのパジパイの舞踏で7回演じられている。

2001年に、ドイツのベルリンで開催された第一回ベルリン国際文学祭には、アジア地域から招請を受け、代表の創作3作品『さびしい狐』『雲の夢想禄(ガタワナ)』『キラン図書館』が朗読されました。朗読は、母語を尊重する文学祭の目的もあって、これらの作品は日本語(広島弁)で朗読された、ドイツの著名な3人の俳優は、ドイツ語に翻訳された作品をそれぞれを朗読しました。また2003年には、南アフリカで開催された第6回アフリカ文学祭にも招請を受け、文学祭の会場のほかダーバン市の高校や大学などで学生を対象に講義をしました。


ICLCの連絡先:  iclc@iclc2001.org



ICLCのこれまでの活動

1997年  5カ国(日本、インド、韓国、中国、米国)の有志によりICLCが東京に設立。
      タイの少数民族「アカ族の文化は消えず」のビデオ作成協力
1998年 パキスタンで識字絵本/紙芝居2作/布チャートの作成協力
1999年 廃棄物から作るハンドメードペーパーのワークショップや展示会への協力
2000年 刑務所に収容された子どものためのキラン図書館第1号を開設/ICLCP設立
2001年 カシミール平和絵本の第1回編集会議開催(東京)(5カ国参加)
     識字講座第1回開催(東京)、都内の小学校で総合学習で絵地図ワークショップ
      ミャンマーのJICA基礎教育プロジェクトに参加(ヤンキン教育大学)06年まで
     環境破壊に苦しむパキスタンのカスール市への識字教材製作協力
     ドイツのベルリンで開催された第1回国際文学祭に招聘参加
     写真展&ICLC活動展示「ことばをこえて」神奈川県アースプラザ・共同通信の共催
     「シャンティ国際ボランティア会」の依頼でタイ難民キャンプで人材研修
     「ラオスに絵本を送る会」の依頼で、ラオスの現地調査とワークショップ研修
2002年 アフガンに紙芝居を送る活動(ボランティアの手でアフガンに送付される)
     ICLCスタディツアー(ミャンマー)(事務局より4名参加)
     パキスタンのキラン図書館の視察と新たな図書館の開設準備
     イスラマバード国立図書館大ホールにて「地雷で足を失ったアフガン少年の演劇」
2003年 ICLCワークショップの開催と識字講座開催(東京)
     パキスタンのカラーシャの子どもたちの手漉き紙による絵画展開催(川越アルテクル
     ブ主催)
     南アフリカで開催されたアフリカ文学祭へ招聘参加(国立ナタール大学主催)
     インド・パキスタンの両カシミール地域へ現地調査、平和絵本を製作する印パの
専門家と討議
     ムルタン市にキラン図書館が開設(美穂子基金の協力)
2004年 ネパールにて「第2回平和絵本編集会議(4カ国16名)(国際交流基金/ユニセフの
支援)
     「音楽と語り」笛―劉宏軍(中国)語りー林洋子、東京、京都、広島で開催
      ラホール・ビーコン芸術大学でICLC主催上級者対象の紙漉きワークショップ
      キラン図書館がファイサラバードに開設される(東京外大鈴木名誉教授の支援)
2005年 韓国にて親子を対象にした「絵地図分析ワークショップ」開催
      南インドのダリット(最下層カースト)女性を対象とした紙漉きワークショップ
      パキスタン・キラン図書館のモニタリングを実施、ペシャワール訪問しキラン図書館
設立準備
     カラーシャの子どもを対象としたキラン図書館(ルンブル谷)の開設が始まる
     韓国のナミソムで開催された世界青少年文化祭にICLC参加
     パキスタン・インドのカシミール大地震への募金活動(救援金送付)
     ミャンマーのピー市にヤウンチ図書館の開設

「ワークショップ」と「識字講座」の開催
「ワークショップ」
第1回:「人間的な教育環境とリテラシーを求めてーパキスタンでの3年半の識字活動報告」
第2回:「識字教育と人間的な自立を求めてーアジア地域での識字活動の現在」
第3回 「アジアの環境問題と識字教育―創造的な識字教育を推進するNGO活動」
第4回:「文学と識字」第1回ベルリン国際文学祭の報告
第5回:「アフガン難民の子どもたちと識字教育の可能性」
第6回:「多文化社会における識字教育と環境問題への挑戦」
第7回:「平和な人間環境を形成するための識字とは?」
第8回:「塀の中の子どもを救え!」キラン・ライブラリープロジェクトの課題
第9回:「ICLCの活動報告会とセミナー」
第10回:現代アジアの子どもが直面する現実―ICLCと各国との国際協力活動

「識字講座」
第1回:「豊かな民族文化 ラオス・モン族の人々の暮らしから」講師:安井清子
第2回:「語り継ぐ文化―カラーシャの谷に息づく希望」      講師:わだ晶子
第3回:「日本の識字を考える」(寿識字教室) 講師:大沢敏郎 
第4回:「インドの子どもの生きる現実」 講師:ヴァルシャ.ダス (インド)
第5回:「ダリット(最下層カースト)女性の文化活動」 講師:黒川妙子
第6回:インドの視覚芸術」 講師:A.ラマチャンドラン

「組織とネットワーク」

ICLCの組織は、活動の趣旨に賛同する個人会員と団体会員で構成されている。本部事務局は東京におかれ、現在それぞれの事業の実施責任団体として、パキスタンにはイスラマバード識字文化センター(Islamabad Center for Literacy and Culture, Pakistan (ICLCP)、インドにはシャクティセンター(Sakthi Center)、韓国にはICLC韓国委員会、ミャンマーにはICLCミャンマー委員会などがある。財政的には、会員の会費と寄付を主要なものとし、必要な事業に応じて国際交流基金やその他NPO
、企業、公共団体、民間ボランティア組織などの支援によっている。


代表:田島伸二(作家、教育活動)
事務局長:黒川妙子(インド文化研究、舞踏家、文学博士)

事務局: 東京都目黒区中根1−16−10
     電話 03−3718−5260
     メール:iclc2001@gmail.com

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