1961/大映/103分/35mm 監督:市川崑 製作:永田雅一 企画:藤井浩明脚本:和田夏十 撮影:小林節雄 美術:下河原友雄 編集:中静達治 音楽:芥川也寸志 特技撮影:築地米三郎 助監督:中村倍也 出演:船越英二、岸恵子、山本富士子、宮城まり子、中村玉緒、岸田今日子、宇野良子、村井千恵子、有明マスミ、紺野ユカ、倉田マユミ、森山加代子、永井智雄、大辻伺郎、伊丹一三、佐山俊二、中川弘子、浜村純、伊東光一、夏木章、志保京助 特別出演:ハナ肇とクレージーキャッツ
和田夏十さんは市川崑のパートナーであり脚本家。やっぱりぼくの世代では『黒い十人の女』(昔リバイバルブームがあった。まあドラマにもなったしね)である。 和田さんの脚本とエッセイをまとめた『和田夏十の本』というのもある(いまはKindleで読める)。 この本は、梶谷さんの随筆(と帯にあったので)、和田さんの言葉をキーワードにしながら、日々のことを綴っておられる。 なので、純粋な映画本、というわけでもないのだけれど、面白かった。 和田夏十さんの脚本は、市川崑のスタイリッシュな映像によく合う。切れ味が鋭く、ふとしたセリフの一つ一つがはっとさせられる。 梶谷さんは、和田さんの発言以外にも、このセリフのな…
◎新作ロードショー ローリング・ガール 《2月2日(金)から 東京 シネマート新宿ほかで公開》 韓国料理・キンパの店を任された女性が、様々な客との出会いを通して成長する。(2023年 韓国 監督/クァク・ミンスン) フジヤマコットントン 《2月10日(土)から 東京 ポレポレ東中野ほかで公開》 山梨県の障害福祉サービス事業所「みらいファーム」の日常を記録。農作物や花を育てたり、綿花を栽培し、糸にして織物にする日々。(2023年 日本 監督/青柳拓) Floating Holidays 《2月16日(金)から 東京 キネカ大森ほかで公開》 産業医から適応障害と診断され、療養生活を送る女性。弟との…
Twitter の方で話題となっている原作実写化における原作者と制作側とのトラブル、何の因果か以前当ブログでも触れた「霊媒探偵・城塚翡翠」「invert 城塚翡翠 倒叙集」と同じ日テレの日曜ドラマ枠で起こったみたいで、漫画「セクシー田中さん」の原作者・芦原妃名子氏のツイートが発端となり、ドラマを担当した脚本家の相沢友子氏のバッシングをする人が出るという始末で、まぁ実に嘆かわしいというか不毛な事態になっている。 この騒動が予想以上に炎上したこともあってか、芦原氏は発端となったツイートを削除し謝罪しているが、問題なのは実写化にあたって原作者の依頼をなおざりにしたプロデューサーや出版社の担当者といっ…
和田誠、森遊机『光と嘘、真実と影 市川崑監督作品を語る』は、まぁ大したことない本なんだけど、私の好きな映画監督のことだから読んでみた。好きだと言ったって、『ビルマの竪琴』(新旧両方)『穴』『炎上』『鍵』『おとうと』『黒い十人の女』『破戒』『私は二歳』『雪之丞変化』『東京オリンピック』『犬神家の一族』(新旧両方)『悪魔の手毬唄』『獄門島』『女王蜂』『病院坂の首縊りの家』『細雪』『竹取物語』『つる -鶴-』『天河伝説殺人事件』『八つ墓村』『どら平太』『かあちゃん』しか見ていないし、映画として感心したのは金田一もの最初の2本と『東京オリンピック』くらいなので、ファンと言っていいのか微妙だが、画面構成…
1月3日に地上波で放映されたばかりのSPドラマ『侵入者たちの晩餐』が早くもNetflixで配信開始〜〜♬ ドラマ『黒い十人の女』(2016)以来、すっかり脚本家・バカリズムのファンになってしまったヲタク、さっそく視聴。 家事代行サービス会社で働くバツイチの中年女性・亜希子(菊池凛子)と同僚の恵(平岩紙)は、会社のパート賃金の安さや待遇の悪さを愚痴り合い、うっぷん晴らしをする仲。そんなある日恵が、アイドル上がりで「働く女性の味方」を標榜する社長の奈津美(白石麻衣)が実は脱税をしていて、自宅マンションに数億円のタンス預金を隠し持っているという極秘情報をどこからか仕入れてきます。恵は、社長のタンス預…
市川崑『黒い十人の女』観に、また文博へ。頭から洋画臭ぷんぷん。昨日の『雨月』のもやもやと妖しげな黒と白でなく、パキッとスタイリッシュな黒と白。俳優の演技に度肝抜かされた。特に山本富士子さんと岸恵子さん。少し体調悪かったけど、観終わったあとには興奮して治ってしまったくらい、カッコよかった。
◎新作ロードショー 朝がくるとむなしくなる 《12月1日(金)から 東京 渋谷シネクイントほかで公開》 会社を辞め、アルバイトとして働く24歳の女性。仕事先で中学の同級生と再会したことから、空しかった日常が動き始める。(2022年 日本 監督/石橋夕帆) アダミアニ 祈りの谷 《12月1日(金)から 東京 YEBISU GARDEN CINEMAほかで公開》 東ジョージアの山岳地帯に暮らす、イスラム教徒のチェチェン系ジョージア人たち。「テロリストの巣窟」を呼ばれた故郷を復興させようとする人々の記録。(2021年 日本=オランダ 監督/竹岡寛俊) グリーフケアの時代に 《12月1日(金)から 東…
他人の顔 1966年 日本 あらすじ 「奥山常務は新設工場を点検中、手違いから顔に大火傷を負い、頭と顔を繃帯ですっかり覆われた。彼は顔を失うと同時に妻や共同経営者の専務や秘書らの対人関係をも失ったと考えた。彼は妻にまで拒絶され、人間関係に失望し異常なほど疑い深くなった。そこで彼は顔を全く変え他人の顔になって自分の妻を誘惑しようと考えた。病院を尋ねると精神科医は仮面に実験的興味を感じ、彼に以後の全行動の報告を誓わせて仮面作成を引受けた。」Wiki ○監督:勅使河原宏 ○原作・脚本:安部公房 ○音楽:武満徹 ○所感 この映画は、実験映画であろうと思ったら、やはりそうでした。見終わった後に、安部公房…
職業婦人が暮らす寮に山男がやってくる。髭面から一転、イケメンに変身した高島忠夫を利用しようと女たちは大騒ぎ。あげくに全員が高島に惚れて、協力して彼と社長令嬢との恋路を邪魔することに。令嬢宅の女中・宮城まり子も歌うロマコメ・ミュージカル。寮長のデザイナー・高橋とよを筆頭に衣装が素晴らしい。オープニングもおシャレ! 監督:曲谷守平 出演:髙島忠夫/筑紫あけみ/久保菜穗子/宮城まり子/髙橋豊子/ジョージ・ルイカー/髙田稔/江畑絢子/杉山弘太郎/藤木の実/城実穗/小倉繁/沢井三郎/藤村昌子/御木本伸介/若月輝夫/竹原千恵子/田原知佐子/美舟洋子/扇恵子/山田美奈子/北沢典子/橘美千子/万里昌代/毛利啓…
◎新作ロードショー その恋、自販機で買えますか? 《10月1日(日)から 東京 池袋 アニメイトシアターほかで公開》 職場を訪れる自動販売機の補充員に恋した男性会社員。勇気を振り絞って声をかけると…。(2023年 日本 監督/谷健二) アンダーカレント 《10月6日(金)から 東京 新宿バルト9ほかで公開》 夫が失踪した後、独りで家業の銭湯を営む女性。組合を通じて訪ねてきた男を住み込みで雇うが…。(2023年 日本 監督/今泉力哉) 親のお金は誰のもの 法定相続人 《10月6日(金)から 東京 シネマート新宿ほかで公開》 成年後見制度を題材に、一家の財産管理を巡る騒動を描く。(2023年 日本…
いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ つばきファクトリー『でも…いいよ』Promotion Edit - YouTube 前略。 ハッキリ言って、つばきファクトリーの新曲には期待してなかったのである。 これはもう驚くほどハッキリとした…
◎新作ロードショー バカ塗りの娘 《8月25日(金)から 青森松竹アムゼほかで先行公開/9月1日(金)から 東京 シネスイッチ銀座ほかで公開》 伝統工芸・津軽塗。「バカに塗って、バカに手間暇かけて、バカに丈夫」と言われる工程を繰り返す職人の父娘。(2023年 日本 監督/鶴岡慧子) 鯨のレストラン 《9月2日(土)から 東京 新宿 K’s cinemaほかで公開》 東京・神田のクジラ料理専門店を取材し、「食」と「科学」の観点からクジラに迫るドキュメンタリー。(2023年 日本 監督/八木景子) 燃えあがる女性記者たち 《9月16日(土)から 東京 渋谷 ユーロスペースほかで公開》 被差別カース…
●代表作 ●島田一志の編「漫画家、映画を語る。—9人の鬼才が明かす創作の秘密」より41本 「悪魔の手毬唄(市川崑)」より ●代表作 漫画「TO-Y(トーイ)」、 「SEX(セックス)」1988年 等 漫画家、イラストレーター等で活躍する上條淳士が影響を受けた映画・好きな映画。 ●島田一志の編「漫画家、映画を語る。—9人の鬼才が明かす創作の秘密」より41本 ゴッドファーザー フランシス・フォード・コッポラ…ギャング、家族、殺し合い 日本沈没 森谷司郎 他…中野昭慶。1973年。SFパニック、自然災害 ※スケアクロウ ジェリー・シャッツバーグ…ロードムービー、犯罪、夫婦 真夜中のカーボー…
◎新作ロードショー 夢みる校長先生 《8月4日(金)から 東京 シネスイッチ銀座ほかで公開》 通知表や校則、宿題の廃止など、公立小学校でユニークな教育を行う6人の校長を取材。(2023年 日本 監督/オオタヴィン) 高野豆腐店の春 《8月18日(金)から 東京 シネスイッチ銀座ほかで公開》 広島・尾道で、愚直に豆腐を作り続ける職人とその娘。藤竜也主演×三原光尋監督による職人三部作の完結篇。(2023年 日本 監督/三原光尋) あしたの少女 《8月25日(金)から 東京 シネマート新宿ほかで公開》 実在の事件をモチーフにした社会派ドラマ。大手通信会社の下請けのコールセンターで、過酷な労働環境に疲…
増村保造・市川崑・吉村公三郎による、私の大好きなオムニバス映画である。オムニバス映画が好きな理由は、何のことはない、並みはずれて集中力がないからである。 <第一話 耳を噛みたがる女> 増村監督で主演は若尾文子(母校の先輩であります)。 まず、冒頭の、水上生活者に驚かされる(私がこの存在を知ったのは、つげ義春の漫画によってであった)。あれ、大阪? 宮本輝の「泥の河」? と思いきや、東京。どのあたりだろう。 男を手玉に取る銀座のホステス、若尾文子。同級生からも金を巻き上げ、そのセールスマンに吐かせたセリフ、爆笑しました。 「なんだい、ポンコツ車のくせに、新車みたいな顔しやがって!」 この直前、文子…