祖母は怪奇や幻想には惹かれなかったらしく、そのような作品は間違って買ってしまったようだ。推理小説でもそのようなおどろおどろしい道具立てで盛り上げようとする作品は好みでなかったらしく、江戸川乱歩は1冊しか見ていないし、横溝正史も人形佐七だけは揃えていたがそれ以外の作品、金田一耕助は皆無であった。 冒険活劇みたいなSF小説の翻訳は読んでいたようだが(私が読まずに整理しているので曖昧な書き方になってしまう)完全に異世界みたいなSFは殆どなかった。それは児童文学でも同じで、異世界を冒険したり異類やらと交流するような話ではなく、世界の何処かの町や村で、少女が色々な人と触れ合い経験を重ねながら健やかに成長…