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在日特権を許さない市民の会

社会

在日特権を許さない市民の会

ざいにちとっけんをゆるさないしみんのかい

行動する保守」を標榜する日本の右派系市民団体略称は「在特会(ざいとくかい)」。

概要

2007年1月、在日韓国朝鮮人が有する特権的地位の撤廃を目的とする団体として結成された。代表は桜井誠。2013年3月末時点で34都道府県に支部を置き、公称で12798人、実働でも1500〜2000人*1の会員を擁する国内最大級の右派系市民団体である。

表向きは制度的な特権を批判の対象としているものの、実際の活動現場では韓国人・朝鮮人そのものを蔑視する言動(ヘイトスピーチ)や韓国人・朝鮮人の殺戮(ジェノサイド)を扇動する言動を好んで用いる傾向があるため、国内外の公的機関やメディアからは極右排外主義組織の一種とみなされることが多い*2

また総合的な右派団体として「左翼的」「反日的」とみなした主張や個人・団体に対する糾弾活動を手広く行っており、その糾弾対象は脱原発運動や被爆者らによる平和運動など、韓国朝鮮と直接的な関係がないものにまで及んでいる。

糾弾対象となる個人・団体の所在地近辺において街宣やデモなどの集団示威行動を行い、その様子を撮影したものを動画共有サイトアップロードするなどして主にインターネット上で情宣活動を行うという、「行動する保守」勢力に共通して見られる行動形態を有する。また集団心理や糾弾対象への憎悪から活動中の会員が名誉毀損業務妨害、器物損壊などの違法行為に及び、法的責任を追及される事態も生じている*3。2013年には、京都朝鮮第一初級学校の校門前で行った街宣活動について、京都地裁人種差別撤廃条約に反する行為であると事実認定している(控訴中)。

その過剰な行動から有田芳生などの民主党議員や、当団体を嫌う保守系は批判的である。

組織

本部は東京秋葉原に置かれ、桜井会長を筆頭とする11人の執行役員が会の運営を取り仕切っている。7人の副会長のうち、ナンバー2の八木康洋筆頭副会長を除く6人は原則として全国を6つに分けた各ブロック*4から選出され、各地域の指導者として都道府県支部の統率や支部運営の任免を行う。また本部には広報局と事務局が置かれている。

支部は34都道府県*5に置かれており、2013年3月末時点で78人(うち支部長25人、会計4人、平運営49人)が支部運営に従事している。支部活動の規模・頻度は地域ごとにまちまちであり、北海道東京愛知京阪神福岡などの都市部では街宣やデモが盛んに開催されている一方、北陸地方四国地方ではほとんど活動が見られない。

会員は年会費一万円の特別会員、一般会員、執行役員の選出権がないメール会員の三種類で構成される。特別会員はごく少数しかおらず、大半は一般会員またはメール会員である。桜井会長を始め会員の多くは「在日左翼の襲撃を防ぐため」という理由で偽名やハンドルネームを名乗っているが*6、偽名等の使用は本人の意思に委ねられており、執行役員や支部長クラスでも本名で活動している者が一定数存在する。

活動資金は有志によるカンパで賄っている。金額を見ると2009年度は713万円、2010年度は1544万円、2011年度は712万円と推移しており、この手の市民団体としては財政的に恵まれた部類に属する。ただし支部への交付額はさほど多くないため、支部活動に要する費用は大半が支部運営陣の持ち出しとなっている*7

*1警視庁調べ。有田芳生参議院議員ツイートhttps://twitter.com/aritayoshifu/status/197306100301840384/)参照。

*2:たとえばアメリカ国務省は「外国人排斥団体(antiforeigner group)」(http://japanese.japan.usembassy.gov/j/p/tpj20110506-01.html)、ニューヨークタイムズは「超国家主義団体(ultranationalist group)」(http://www.nytimes.com/2010/08/29/world/asia/29japan.html)、日本の公安調査庁は「排外的主張を掲げ執拗な糾弾活動を展開する右派系グループ」(http://www.moj.go.jp/content/000060342.pdf)とそれぞれ表現している。

*3:京都朝鮮学校公園占用抗議事件、徳島県教組業務妨害事件、水平社博物館差別街宣事件、ロート製薬強要事件など。

*4北海道東北、関東、中部、関西、中国四国九州の6ブロック。

*5:2013年3月末時点で支部が置かれていないのは岩手秋田福島栃木富山福井山梨岡山徳島香川高知・宮崎・沖縄の13県。

*6安田浩一著「ネットと愛国」42ページ。

*7:前掲安田264ページ。