神戸の市街地は海と山の景観に恵まれ、異国情緒にあふれ、その美しさは多くの人が讃えるところである。しかし、その神戸の市街地の景観を損なっている最大のものは、高層ビルでも、タワーマンションでもなく、阪神高速道路3号神戸線であろう。現在の神戸の景観上の最大の課題は、港から見る六甲山の稜線や、ビーナスブリッジから見る大阪湾の水平線をいかに守るかではない。それは、間違いなく、市街地と港を分断する阪神高速道路の存在だと考える。この付近を歩くとき、高速道路の高架は、人々にかなりの圧迫感を感じさせる。特に阪神高速道路は高さも低く、目の前に長大な壁のように立ちはだかり、頭上すぐに覆い被さるようで、これがなければ…