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三農問題

社会

三農問題

さんのうもんだい

三農問題とは、中国が抱える「農業問題」「農村問題」「農民問題」の総称。

著しい経済発展の半面で、農村経済の停滞と農村の疲弊、都市と農村との格差などが深刻化しつつあり、中国共産党中央および政府当局もそれらの社会問題に対処しようとしている。

農業問題に関しては、「貧困ユートピア」を求めた毛沢東時代の集団的農業組織であった人民公社の解体後、中国の農村に残ったのは、平均3.7人の農家1戸当たりの耕作面積が0.5haにも満たないという零細な規模の農業だった。「改革・開放」の初期にもてはやされた郷鎮企業も停滞を続け、農村経済は疲弊して、農業生産性も大幅に低下した。

そうした中、労働力の都市への流出が続き、農村の荒廃が進んだ。農村の末端行政機関への中央や省レベルからの財政支援はほとんどなく、農村のインフラ整備は立ち遅れ、教育や衛生部門もなおざりにされてきた。農民問題では、著しく低い所得を余儀なくされ、都市に出稼ぎに行っても戸籍管理制度の壁もあって十分な行政サービスを受けられない農民の不満は大きい。農地の収用や農業行政をめぐる幹部の腐敗や権力乱用が後を絶たず、2005年には8万7000件もの農民抗争、農民暴動が発生、今日でも各地で続いている。

中国当局農業税廃止などの保護政策に着手しているが、問題の根本的な解決には程遠い。