『三国志演義』は長年にわたって醸成されてきた三国志のお話の集大成のような本ですね。一口に『三国志演義』と言ってもいくつかの版本がありますが、現在普及しているのは毛(もう)宗崗(そうこう)とその父親が編纂したとされている版本のものです。その版本は「毛宗崗本」と呼ばれています。 毛宗崗本の『三国志演義』には「読三国志法」という文章が添えられており、そこには毛宗崗の、三国志演義はこういうお話なんだよ、こういうところに注目して読んでほしい、という思いが記されています。『三国志演義』がどういう意図で編纂されたのかを知りたい方には興味のある文章だと思いますので、私のつたない読解力でふんわりと和訳したものを…