フランス文学者、阪大准教授。1966年大阪府生まれ。90年京都大学文学部フランス語フランス文学専修卒業。97年東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得退学。99年東大総合文化研究科助手、2001年関西学院大学社会学部専任講師、03年助教授、07年准教授、09年社会学部教授、2010年大阪大学文学研究科准教授 2010年パリ第4大学博士(フランス文学)。専攻はフランス文学・思想 。 *共編著
1月 ・森美術館「私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために」 ・鶴見済『0円で生きる:小さくても豊かな経済の作り方』新潮社、2017年。 ・マルグリット・ユルスナール『東方奇譚』多田智満子訳、白水社、1984年。 ・マルグリット・ユルスナール『アレクシス あるいは空しい戦いについて とどめの一撃』岩崎力訳、白水社、2017年。 ・ヴィム・ヴェンダース『パリ、テキサス』(1984年) ・ヴィム・ヴェンダース『都市とモードのビデオノート』(1989年) ・クリスチャン・ディター『あと1センチの恋』(2014年) ・ダニエル・アルビド『シンプルな情熱』(2020年) ・高橋和己『アーユルヴェ…
今日は何にもしなかったなあ、というような日がある。それはそれでいいかと思う一方で、やはりどこかうしろめたい。次にそんな日があったら、その日はモンテーニュの『エセー』を読もう。『モンテーニュ入門講義』を読んで、そう思った。 モンテーニュの至った境地は、「今日は何もしなかった」と語る人、今日一日を生きのびただけという人を全肯定することです。彼は、偉大な事績や他者からの尊厳を望むような生き方を捨て、この世に生を与えてくれた自然に感謝し、心身の双方で感じられる日常のささやかな喜びを享受することを最上の幸福とみなすのです。 引用元:山上浩嗣『モンテーニュ入門講義』(筑摩書房) 『エセー』とは、ひとりの人…