士別駅は明治33年に天塩線の終着駅(当時)として開業した。初代跨線橋の設置時期は不明だが、筆者が士別駅訪問時に展示されていた士別市立博物館所蔵写真のうち、大正14年に撮影されたものには駅舎の左側に踊り場付きの木造跨線橋が写っている。跨線橋の階段配置は互い違いで、現存する跨線橋とは別の場所に設置されていたようだ。これは北海道の跨線橋で多く見られた階段の途中で90度折れ曲がり、再び階段を上がる形状のもので、『シーナリィ・ストラクチャー ガイド 1』でも指摘されている。砂川駅の木造跨線橋と比べても華奢な造りであり、『線路及停車塲』に定めるところの「六呎跨線橋(階段幅六呎)二線跨 丁ノ二」に該当するも…