1873〜1949。京都の浄土真宗;仏光寺の絵師の家柄に生まれる。『滝口入道』の高山樗牛と共に『帝国文学』を創刊、ドイツ・ベルリンで4年間の留学中にドイッセンとオルデンベルヒに学び、パーリ語経典と漢訳阿含の比較対照に基づく「根本仏教」を提唱した日本宗教学の祖。大親友の高山樗牛に感化されて姉崎自身も樗牛の喀血死後、国柱会に接近、この国柱会の主宰者;田中智学に教えを乞う。そして東大の宗教学講座の初代担任教授となる。
昭和55年8月4日1版1刷 昭和58年10月24日1版8刷 ①いたずらが過ぎて墓地に監禁される ②佐賀中学を中退して銀行に就職 ③大学も中退して北京・上海へ ④留置場生活、拷問で知った不屈の精神 ⑤保険外交員から理研感光紙の販売員 ⑥再び大陸へ、満鉄へ必死の売り込み ⑦社員から総スカン、三か月サロン通い ⑧大河内独裁主義に反対して辞表出す ⑨「三愛」の経営、おしゃれで成功 ⑩“市村産業団”が念願、三愛主義を貫く ・明治33年佐賀生まれ。佐賀中に合格したが、貧乏で5銭の飛行場観覧料が払えず学校を辞めた。銀行で事務見習いの仕事をし、本店勤務になった後、中央大学夜間に通った。共産主義に惹かれた時に姉…
一条真也です。『「日本心霊学会」研究』栗田英彦編(人文書院)を読みました。「霊術団体から学術出版への道」というサブタイトルがついています。 本書の帯 カバー表紙には「山と積まれた日本心霊学会の会員名簿」の写真が使われ、帯には「霊術団体はいかにして人文系出版社へと姿を変えたのか」「日本近代の宗教、学知、出版を総合的に捉え直す画期的研究」「人文書院創立100周年記念出版」と書かれています。 本書の帯の裏 帯の裏には、以下の内容紹介があります。「日本心霊学会は民間の精神療法団体として明治末に京都で誕生した。機関紙『日本心霊』を発行し、主に呼吸法を用いて人間の精神を活性化させるという心霊治療の伝授を活…
2024.1.4❝天才「仲小路彰」の大東亜戦争観が日本再出発の原点❞ 絹声七色 2024年1月4日 いまだ知られざる歴史哲学者・仲小路彰(なかしょうじあきら)は、東京帝大哲学科時代、井上哲次郎、姉崎正治、和辻哲郎ら教授陣に「天才」と言わしめた。「未来学原論」は昭和22年に「未来学」「地球主義(グローバリズム)」という言葉と概念を使い、驚くべき壮大な体系的構想力で21世紀の日本の進路と世界の未来像を描いた。 仲小路彰 - Wikipediaja.wikipedia.org 『ウィキペディア(Wikipedia)』 仲小路 彰(なかしょうじ あきら、1901年2月26日-1984年9月1日)は、日…
癸卯年六月初八。気温摂氏21.7/34.6度。快晴。辛うじて猛暑日にならないだけ水府はまだマシか。風も心地よい。先週土曜日に暑中見舞ひの葉書数枚を投函したつもりが誤つて知人より受け取つてゐた葉書まで投函してしまつてゐた。何事もなかつたかのやうに今日その葉書が届いた。大切な方からの葉書も一枚あり安堵。 高校野球で私学の優勢。そのなかで岩手県大会は四強が県立ばかり。盛岡一高のような進学校まで四強とは。西東京は立正佼成会vs創価学会の決勝戦を見たかつた。 サンボアやロックフィッシュのやうな氷なしのハイボールは美味しいけれど氷ありでも、こんなトールグラスにきちんと「トールな氷」を入れて出されると飲み終…
例によって浜松の時代舎で、村岡典嗣の『切支丹文学抄』を見つけた。菊判上製、付録を合わせると三五〇ページの一冊である。裸本ながら藍色の本体に寄り添うような、天金ならぬ天青の造本は、神父の僧服を彷彿とさせるし、三円五十銭の定価はこうした分野の読者層と人気を伝えているかのようだ。 版元は改造社で、大正十五年五月に刊行されていることからすれば、『近代出版史探索Ⅵ』1062の円本『現代日本文学全集』の第一回配本『尾崎紅葉集』とほぼ同時期の出版だったとわかる。連日の新聞を騒がす鳴り物入りの円本プロパガンダの只中に出されていたのである。それに巻末を見てみると、前回の新村出『南蛮更紗』と松崎實『考註切支丹鮮血…
2007年6月18日第1版第1刷発行 帯封「これまで誰もがとりあげようとしなかった主題である。正面から論ずることを回避してきたテーマである。それを広い視点から、柔軟な筆遣いで明らかにしようとしてる。山折哲雄氏絶賛 『あの戦争』が何であったかを斬新な切り口で検証する画期的論考」「賢治と莞爾。イーハトーブと満洲国。いったい、この二人は何者なのか。共通点はある。それは、二人がともに法華経の熱心な信者であり、当時、一世を風靡した在家の法華経教団である国柱会の会員だったことである。しかも、この二人は、入会時期もほぼ同時期なのである。宗教的理想を根底にして、社会変革を夢見たユートピア思想家。このような観点…
一条真也です。『新仏教とは何であったか』中西直樹著(法蔵館)を読みました。「近代仏教改革のゆくえ」というサブタイトルがついています。著者は1961年、三重県生まれ。88年龍谷大学大学院修士課程修了。京都女子大学事務職員・筑紫女学園大学人間福祉学科准教授を経て、2011年龍谷大学准教授。現在、龍谷大学文学部教授。 著書 『日本近代の仏教女子教育』『仏教と医療・福祉の近代史』『近代西本願寺を支えた在家信者――評伝 松田甚左衛門』『明治前期の大谷派教団』(以上、法蔵館)など著書多数。 本書の帯 本書の表紙カバーには、雑誌「仏教」148号(明治32年3月)に掲載された仏教界の腐敗を揶揄した風刺画が使わ…