主人公曰く「きっと学校に近いとかそんな理由」で、近所のゴミだらけの汚い川に放流された稚魚の人魚が、川に捨てられていたフラスコの中に入り込んで成長してしまい抜け出せなくなってしまった。それを見つけてしまった主人公達のもやもやと小さな一歩の話。 犬猫ではなく架空生物の人魚を中心に描くことにより、教誨的な内容にならずにすんだジュブナイル漫画。 人魚自身にとっては救いのない話だが、主人公達の感じた何かの証として、最後にイコンのように鎮座する標本の人魚が美しい。 人魚が死んだ時のもやもやした感情が 標本を作る過程を経て 整理されてゆき、やがてささやかながら行動に移る。 そして後日談的に、主人公二人組は「…