「 自分には重大な任務が残っていたことを思い出した。 ~中略~ これを忘れてはならない。最も大事なことだ。これを伝えなくては、彼の新たな旅 は始まらないー。 宮本は声をかぎりに叫んだ。 『トキオっ、花やしきで待ってるぞ』」 物語の結びのこの文章がよくて、鳥肌が立つくらい。 荒唐無稽な話をここまで持ってくるなんて、作家ってほんとにすごいと思う。 m氏のブログで紹介されていておもしろそうなので買ってきた。読んでいるとなんだか以前読んだことがあるような気がしてきた。忘れていた。でも、そのときはこれほどおもしろいとは思わなかった気がする。解説やレビューの効用だ。 拓実という粗暴で自己中で短気などうしよ…