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自働化

(一般)
じどうか

[[トヨタ生産方式]]で用いられる用語。「ニンベンのついた自動化」などとも呼ばれる。

作業者が行う標準作業を妨害しないように、作りすぎ・加工しすぎ・加工不良などの不都合を「自動的に食い止める」ためのシステムを備えるものを指す。

「目的」。

自【動】化機械は「放置していても自動的に生産を行う」ものであり、一般に「機械的/電気的な不都合があれば自動的に生産を停止する」様に製作されている。
しかし、「必要な品質要件を満たす品物を生産する」ためには、不都合を発見して停止/修正するために、必ず人手が必要である。
もしも自動化機械を無監視で動かし続ければ、たとえ不良品が生産され続けたとしても機械が停止せず、「手間と時間と資源を投入して、ただのゴミを作る」結果に至りかねない。


自【動】化は、人力のみでは不可能な「大量の製品を生産する」能力を発揮することはできるが、その一方で「少ない手間で生産する」事に対しては無力であった。
自【働】化とは、従来手作業で行われていた「不都合を発見して停止」する行為を、自動化機械に組み込むことを指している。

「狙い」。

自動化機械における不都合の発生内容には、大別して「センサーなどで容易に検知可能なもの」と、そうではないものとに分別される。
センサーで検知できるものに限ってでも、これを活用して自動停止するようにシステムを構築すれば、少なくとも「センサーで検知できる」ものに限っては不良品を生産する恐れがなくなる。
自働化を進めるためには、いかにして「センサーで検知できるように、不良の発生要因をつかむか」と、「センサーで検知できるように、センサーの設置法や運用法を確立するか」が、極めて重要になる。

「利点」。

のポイントは、従来自動化機械に対して必要だった手間を、「不都合を発見して停止する」と「不都合を修正する」の2つに分離し、前者のみを機械に任せることにした点にある。
「不都合を発見して停止する」ためには、機械を監視するために「常時」人間が必要であり、これが「少ない手間で生産する」目的を阻害していた。
不都合が起きる前に検知し停止するシステムが組まれていれば、その機械に人間が常時張り付く必要はなく、単に機械が止まってから「不都合を修正する」対処をすればよいことになる。


機械に人が張り付かなければ生産できないシステムでは、必然的に「機械の台数分だけ人間が必要」になってしまい、人数の増減をフレキシブルに行うことは、極めて困難な状態となる。
一方で、機械に人が張り付かなくても、勝手に機械が「品質上の不都合を検知して」停止してくれるのであれば、そのシステム全体を回すために必要な「不都合を修正する」ための人員は、極めてフレキシブルに設定できる。

「弱点」。

自【働】化を新規に行うためには、設備改善が必要となるため、導入にコストがかかるという難点がある。
また、不都合の発生要因を厳密に把握し、かつ確実にセンサ類で検出する方法を発見しない限りは、設備的な検出を行うこと自体ができない。
この場合は「センサを使わず人力で検出して止める」ことで代用するしかない。
人力で検出する場合も、センサを使う場合と全く同じく、「検出して止める」役割と「止まったことを確認して修正する」役割とを分離することが重要である。

主な適用用途。

自働化機械に設置される停止装置には、主に自働停止装置、定位置停止装置などがある。

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