〔prisoner's dilemma〕
ゲーム理論の用語。
個人に二つの選択肢(協力/非協力)が与えられた、二人の人間が遭遇するジレンマ。
個人にとっては、(自己の利益の最大化という個人にとって合理的な判断である)非協力行動をとった方が望ましい結果が得られる。
が、それは自分&相手の両方に言えることで、二人が非協力行動を取ると、二人が協力行動をとった場合よりも、望ましくない結果が生じる状態。
ある強盗事件の容疑で2人の男が逮捕された。別々に収監されている彼らに、取り調べ担当官は言う。
「相手より先に自白すれば釈放する。両方が自白した場合は、2人とも30年の刑にする。もし君が黙秘しているのに相棒が自白すれば死刑だ」(追記:二人とも自白しないで拘留期間が切れた場合は別件で懲役10年程度が科せられるとする)
自分\相手 黙秘(協力) 自白(非協力) 黙秘(協力) 10年:10年 死刑:釈放 自白(非協力) 釈放:死刑 30年:30年
上記例は1度限りの囚人のジレンマである。
(有限/無限)繰り返しのある囚人のジレンマ問題もある。
囚人のジレンマはあくまでも、1対1の対人葛藤場面をさす。
→社会的ジレンマ(三人以上のジレンマ)
ナッシュ均衡(陥ると戦略変更のインセンティブが無くなる均衡)
戦略的補完性(今のナッシュ均衡から離脱し、より良い均衡へと移動する際に重要な概念)