農家が減るのは、高齢農家に家業後継者がなくて離農が増えるからだ。農家の後継ぎが他産業に就職すれば、農家はいずれ田畑を耕作できなくなる。周辺の若手農家や農業法人、集落営農組合などに農地を預けて耕作してもらうことになるのだが、預かる農家の経営面積にも、活動的な農家数にも限界がある。山間で道路事情が悪い、日当たりが悪い、住宅地に囲まれた狭い田畑など、不便で使いにくい農地はどんどん見捨てられていく。 過去60年間で176万haの農地が放棄された。茨城県面積の約3倍である。 そんな農の後退状況を押しとどめ、農家数を維持しようとする取り組みは以前からある。農家生まれでない人に農家になってもらう「新規参入就…