龍/ドラゴンは想像上の動物であって、巨大爬虫類、だいたいは大きな蛇で、脚があり、翼はあることもないこともあるが、空を駆けるというところが特徴である。水との関りが深い。キメラ(ライオンの頭、ヤギの胴、ヘビの尾から成る)のごとき合成怪物で、中国の龍は九似が言われる。『爾雅翼』によると、「龍の角は鹿に似たり、頭は駝に似たり、眼は鬼に似たり、項は蛇に似たり、腹は蜃に似たり、鱗は鯉に似たり、爪は鷹に似たり、掌は虎に似たり、耳は牛に似たり」という(諸橋徹次『十二支物語』、大修館書店、一九六八、九七頁)。また、「玉を愛し燕の肉を嗜んで食べるということで、嫌いなものは、鉄と蜈蚣と、楝の葉と五色の糸」だそうだ(…