お茶漬けの味 蓮實さんの著書『監督・小津安二郎』を読んでいると説話論的という謎のワードが頻出しググってみてもよく分からず、とりあえずこのワードのことは保留し読み進めていくときっとナラティブみたいな意味なのだろうと独自解釈することにしました。 小津作品のナラティブ性は脚本家の野田高梧と組んだ晩年の作品に強く現れている気がします。 それではストーリーとナラティブの違いとは私にとって何なのか? ストーリーは著者本人がナラティブでは登場人物達が物語を紡ぎ語っているものと私は思っています。 前者だと登場人物の中に主要な人物が物語を進めその周辺の人々は脇役ということになり、後者ではその枠組が非常に曖昧であ…